足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネス」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。「体や心の不調を解消するには、まずは自分の足裏を見てみましょう」という先生の足相診断に基づき、簡単にケアできるメソッドをお伝えしていきます!今回のテーマは、年末年始にご馳走を食べ続けて老廃物がたまった腸のデトックス。もたついたお腹周りをスッキリさせるセルフケア方法をご紹介します。
Contents 目次
▽お腹周りのもたつきは、腸に毒素をためこんでいるのかも?
最近お腹周りのお肉がもたついて、ボトムスの腰回りがきついと感じることはありませんか? それは年末年始に食べ過ぎ飲み過ぎが続いた結果、体にいらないものをためこんでしまっているからかもしれません。
腸が疲れていると、便通も悪くなりがち。お腹にガスがたまって張ってしまったり、食欲が落ちてしまったりと、お腹のなかに老廃物や毒素がたまってしまうと気分もスッキリしないもの。今回は腸をデトックスする足ウェルネステクニックです!
▽腸のつまりを見抜く!足相チェックポイント
足相は、自分の本来の体質はもちろん、現在の体や心の状態までを教えてくれる重要な手がかりです。自分の体について「足」と「相談」すること、それが足相の役割です。足に寄り添って、体を健康に導くためのヒントをたくさん読み取ってみてくださいね。
足裏を上・中・下の3つに分け、どの部分に足相の変化が表れているかを見ることによって、おおよその不調の場所を予想することができます。指から土踏まずまでは頭からみぞおちまでの不調、足の中央部分はみぞおちから股関節(ただし女性器を除く)の不調、かかとを中心とした部分は股関節から足先(女性器を含む)の不調を表します。今回は足の中央部分を要チェックです!
【足の中央部分が張っている】
土踏まずの下からかかとの上が足の中央部分。このエリアには、大腸や小腸と対応しているとされる部位(反射区)が集まっています。この部分が張っていて、凹みがなく平らになっているのは便通が悪くなっているときのサインです。
【足が横に広がって四角い形になっている】
足の横幅が広がり、全体的に足の形が四角い印象になっていませんか? 靴をはいたときにもきついと感じるかもしれません。これも腸の不調を示すサインです。水分のとり過ぎによるむくみではなく、足が横に広がってしまうことで靴がきつく感じることもあるのです。
【角質がついている・脂っぽい】
すでに体重が増えすぎてしまっている人は、全体的に角質がついて白くなっていたり、さわると脂っぽさを感じたりします。腸を刺激する足ウェルネステクニックで余計なものをデトックスしましょう。
▽デトックス効果抜群の腸刺激テクニック
腸の詰まりを解消するには、足の中央部分を次のステップでしっかりと刺激してあげましょう。
(1)足の中央部分をゴシゴシこする
ここをしっかりと刺激すると大腸や小腸の働きを活性化することができます。
手はグーにして、指の第二関節の角を使い、上下にゴシゴシとこするようにして刺激します。老廃物の固まりをつぶして流すようなイメージでおこなってみましょう!
(2)ポイント刺激で腸に詰まった便を流す
左の足裏には、横行結腸・下行結腸・直腸・肛門とつながっているコの字型の反射区があります。横行結腸と下行結腸の角の部分を触って、ゴリゴリとした固まりがあるようなら、腸の中に便が詰まっている状態です。
指の第二関節の角、または頭の先が丸いボールペンなどを使って、角の部分のゴリゴリをピンポイントで刺激しましょう。さらにコの字の流れに沿って、ゴリゴリをつぶしながら押し流していきます。やわらかくなるまで行うと、腸の詰まりが取れてスッキリするのを感じると思います。
▽腸をキレイにする養生法
食生活や運動など、日常でも腸の働きをよくする工夫を取り入れてみましょう。お腹やせにつながるのはもちろん、美肌効果にもつながります。
【食生活のポイント】
便秘のときには食物繊維をとり過ぎるとさらに悪化する場合があるため、控えめを心がけて。食物繊維をとる場合は、ひじきなどの海藻類がおすすめです。
【おすすめエクササイズ】
(1)お腹のツボ押しマッサージ
おへそから指3つ分横の位置にあるのが、「天枢(てんすう)」というツボです。ここを指でぐーっと押してあげましょう。お腹がスッキリしないときなどにこのマッサージを行うと、お通じがよくなります。トイレで座っているときに行うと特に効果的!
(2)腸を動かすロングブレス
働きの弱まった腸を、呼吸させるように動かして温めてあげるエクササイズです。
立った状態で、鼻から息を吸って止める→息を吐くときにお腹を膨らませる、という動きを何度かくり返します。信号待ちのときや、通勤電車の中など、ちょっとした合間にも行ってみてくださいね!
(3)お腹やせする座り方
座っているときには、ひざとひざをぴったりとつけることを意識してみましょう。ひざが離れるとお腹がゆるみ、しっかりつけていると引き締まるのがわかるはず。デスクで仕事をしているときや、電車で座っているときなど、この座り方を続けるだけでお腹やせにつながります。
毎日の生活に足ウェルネステクニックやエクササイズを取り入れて、腸のデトックスを意識してみましょう! お腹だけでなく体全体がスッキリ引き締まってくるはずです。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子