夏の真っ盛りは夜になっても涼しくならず、お風呂に浸かるのもうっとうしい…。半身浴にするとか、シャワーを浴びるだけではダメでしょうか。
予約3か月待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、熱帯夜の“お風呂問題”を解決していただきます。
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CASE9
暑い夜はお風呂に入るのも気が重いです。ぬるめのお湯に入ったり、半身浴にしたりと工夫しているけど、体の疲れがあまり取れないような気がして…。
小林先生のお答え
真夏でも40℃の湯に15分。すっと寝入って深く眠れます。
よく眠るためにも、湯船につかるのは必須
あまりに暑いと、お風呂に入るのがイヤになる気持ちはお察しします。でも、夏こそ夜は湯船に浸かってください。なかなか寝つけないのは、体の内側に熱がたまっている状態だから。お風呂で一旦、深部体温をしっかり上げると、その反応で手足や肌の表面から熱をどんどん放出して深部体温がストンと下がり、心地よい眠気を感じて、その後の眠りも深くなります。
深部体温を上げるには、季節を問わず40℃のお風呂に15分入ること。これよりぬるめのお湯だと、リラックスして気持ちはいいのですが、深部体温がうまく上がりません。半身浴も同じで深部体温を上げるために長時間入らなくてはならず、肌も乾燥しやすいのであまりおすすめできません。
入浴剤の色と香りで、バスルームを涼しげに
夏のバスタイムを快適に過ごすためには、ブルーなど寒色系の入浴剤を使いましょう。銭湯の壁に、富士山をはじめ青がベースの絵が多いのは、視覚による涼しさの演出だと思います。お客さまがゆっくりお湯につかってポカポカになって、満足して帰ってもらうためでしょう。
夏向けの入浴剤は色だけでなく香りも爽やかなミント系で、中にはメントール成分配合で肌の表面がスースーとした清涼感を感じるものも。ミントやハッカ系の精油なら色はつきませんが、3~5滴入れるだけでとてもスッキリします。また、炭酸ガス系の入浴剤を使うと10分入れば深部体温が上がるので、短時間で済ませたい人にピッタリです。
毎日がムリなら、せめて水曜+週末の週2回
そして、お風呂から上がったらもう暑さのストレスを感じないよう、部屋は事前に26℃の設定でエアコンをつけておきます。洗面所でお肌のお手入れをしたり髪を乾かすなら、扇風機を回して少しでも涼みましょう。
入浴後すぐには眠れないので、夏であれば就寝1~2時間前にお風呂から上がるように入る時間を考えて。上がってしばらくは汗も出ますが、涼しい部屋で過ごせば自然に治まって心も体も爽快です。
それでも「毎日湯船につかるのはムリ」という人は、せめて週2回の入浴を目標にしましょう。たとえば疲れがたまってくる水曜の夜、きちんとお湯に入って深く眠って元気を取り戻せば、残りの平日も快適に生活できます。もう1回は週末のどちらかに、雑誌やタブレットを持ち込んでゆっくりのんびりバスタイムを楽しんでください。
お風呂に入ってぐっすり眠れば、厳しい暑さもなんのその、夏バテせずに過ごせます。