遅くまで仕事をして家に帰ると、疲れて何もする気が起きなくて、「入浴なんて面倒クサ~イ!」と思う日も。
予約4か月待ちの生活習慣改善サロン「Flura」を主宰する小林麻利子さんにうかがう、【睡眠のお悩み解決】。今回は、サッと手軽にお風呂を済ませるワザを教えていただきます。
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CASE11
仕事が忙しくて帰宅が遅く、お風呂に入るより早く寝たい! つい深夜か朝にシャワーで済ませてしまうけれど、疲れがたまってシャキッとしません(涙)
小林先生のお答え
夜はお湯に入りつつ寝る支度。放熱効果でよく眠れて疲れも取れます。
分浴+ながら入浴で手早く済ませる
お風呂に入ったほうがよく眠れるというのは、みなさん、経験からなんとなく感じているはず。夜にお風呂に入らなかったり、シャワーを浴びるだけでは、体温の下がり方がゆるやかなので眠りも浅くなります。とくに夏は暑いですから、入浴したほうが放熱しやすく深く眠れて、翌朝に疲れが残りにくいのです。
早く寝たいなら、“分浴”しましょう。夜は湯船に浸かるだけにして、翌朝シャワーで髪や体を洗います。加えて“ながら入浴”すれば、さらに夜の時短ができます。
お湯をためつつ入浴して、洗顔や歯磨きを
まずは、家に帰ってきたらソファに座らず、バスルームに直行! ここでソファに腰を落とすと、うたた寝して一巻の終わりです。そして、浴槽に栓をしてすぐにお湯を注ぎ始めます。お湯が貯まるまで、脱衣所と湯船を行き来しながら、スキンケアや歯磨きをしていきます。
温かいお湯と、少し冷えた脱衣所の行き来で、血管が収縮したり拡張したりを繰り返すので、短時間で温熱作用が高まります。また、お風呂に入りながら寝る準備を行えるので、帰宅が遅くなってもすばやくお休みすることができます。
まずは服を脱いで、髪を結んだら、脱衣所にあるクレンジング剤をお肌につけて、お湯がたまっていく浴槽に座って、メイクを落とします。
次は、脱衣所まで歯ブラシを取りに行って、歯を磨きながら、再度お湯に浸かります。
さらに、化粧水や美容液などを脱衣所までとりに行って、お肌に塗布しながら、再度お湯に浸かります。
お肌をマッサージしてもいいですし、ガンバっている自分にご褒美として、フェイスパックするのもいいですね。お風呂の中なので保湿度がアップします。
お湯が鎖骨のあたりまでたまったら止めて、温まりが足らない方は、雑誌を持ち込んだり、歌を歌ったり、好きなようにリラックスして過ごしてください。
そのあとは、あまり時間をあけずに、お休みください。血流がよくなるので、深部体温が下がりやすくなり、ぐっすりお休みできるはずです。
眠りの質を落とさない光を選ぶ
疲れがたまっていたり、暑くて夏バテぎみという体調で帰宅時間が遅いなら、眠りホルモンのメラトニンの分泌を妨げないよう、リビングの照明は点けないことを心がけて。フットライトや間接照明、または廊下の明かりを利用するなど工夫しましょう。
浴室の照明も使わないほうがベター。国が定めるJIS規格で浴室の明るさは100ルクスと定められていますが、お年寄りにとってそれでは暗いため、実際にはもっと明るい照明が備えつけられていることが多いのです。脱衣所の光を利用したり、明るさや色温度を下げられる浴室用のライトを用意したり、眠りの質を落とさないよう、光をコントロールすることをおすすめします。
取材・文/宮下二葉