足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。体や心の不調を解消する、足ウェルネステクニックをお伝えしていきます!今回のテーマは、「乾燥が気になる肌を足刺激で全身しっとり肌にする方法」です。体の内側から出来る乾燥対策をしましょう!
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肌の調子を狂わせる急な季節変化に要注意
一段と冷え込みが進み、朝の気温は1ケタ台の予報がされるようになりましたね。富士山や山間部の冠雪のニュースもよく聞かれます。ついこの間まで夏のような暑さだったのに、急に寒暖差が激しくなり体調を崩しやすくなっている人も多いことでしょう。
そしてこの時期ツラいのは、どんどんひどくなる肌の乾燥ではないでしょうか? 本格的な寒さとともに、空気の乾燥も一気に進んでいきます。夏場には90 %を超える日もあった湿度が30%以下にまで下がってくるのです。外気に直接さらされる肌はカサカサ・ヒリヒリと感じることも多くなりますね。
本来、日本の四季はゆるやかに変化し、体や肌は時間をかけながら次の季節に順応していくものでしたが、近年は四季の移り変わりが急激になりその変化のスピードに対応できていないようです。肌は乾燥から肌を守る機能の調節ができず、ダメージが進むとかゆみが生じてしまう場合もあります。一度かゆみが出ると全身に広がってしまう可能性がありますので、早めに乾燥対策をしてあげたいですね。
化粧品やボディクリームなどの保湿アイテムを使って、うるおいを補ってあげることも大切ですが、自分自身の肌そのものを丈夫に保ち、内側からうるおいあふれる体作りをしていきませんか?
肌が乾燥しているときの足相チェックポイント
足裏にある足相は、現在の体や心の状態までを教えてくれる重要な手がかりです。乾燥のサインが出ていないか、自分の足でチェックしてみてくださいね!
【かかとの内側をこすると垢のようなものが出てくる】
お風呂に入ったときなどに、かかとの内側(内くるぶしの下)をこすってみましょう。体は洗って清潔にしているのに、垢のようなものが出てくることはありませんか? これは、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーの働きが滞っていることを表し、肌の乾燥が進んでいるサインです。
【足裏が乾燥してシワシワになっている】
体の末端である足裏は、特にうるおい不足になりやすい部分です。肌の乾燥が気になるときは、足裏も乾燥してシワシワの状態になっています。特にかかと周辺と消化器の反射区がある土踏まずにかけての乾燥が目立ちやすくなります。
足から肌を丈夫にするテクニック
体温調節がうまくいかず血行不良になると、肌のうるおいのもとになる栄養が行き渡らなくなり乾燥が進みます。肌を丈夫にするためには、足をしっかり刺激して、全身の血行をよくしてあげましょう。
(1)足の親指と小指をもむ
まずは足の親指をしっかりともみましょう。手のひらで包み込むようにして親指全体をもみます。親指が温まると全身の血行もよくなります。
次に小指をもみましょう。小指は腎臓の経絡と関わる部分なので、ここを刺激すると体の余分な水分が排出され冷えを防ぎます。仕上げに足指全体をもみほぐせば、全身がぽかぽかと温まるのが感じられると思います。
(2)ふくらはぎの真ん中をさすりあげる
足のふくらはぎの真ん中を下から上へさすりあげます。手をグーにして、指角全体をふくらはぎに当てるようにするとしっかりと刺激することができます。ここは膀胱の経絡と関わる部分なので、血流をよくし体を温める効果があります。
肌の乾燥対策につながる養生法
ほかにもちょっとした工夫で肌の乾燥対策をすることができます。日常生活の中にとり入れてみてくださいね。
【首を保湿する】
顔の肌はしっかり保湿している人も、意外と忘れがちなのが首もとの保湿ではないでしょうか? 首には頭部と体を行き来する太い動脈や静脈があります。首をやさしくさすることで全身の血行がよくなり、肌の乾燥を防ぐことができます。保湿クリームなどを塗りながら、下から上へとマッサージするようにさすりましょう。しっとりとした首もとを保つことで、若々しい印象も作ってくれますよ。
保温機能付きのインナーや手軽な加湿器など、身の回りのものはどんどん進化していますね。その反面、本来の体の機能が鍛えられず弱まっている傾向もみられます。自分自身の体や肌そのものを丈夫にしておくことで、急な環境変化に負けないようにしたいですね! 足刺激の時間を毎日の習慣にしてみてください。
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子