
冬は特に肌の保湿を重点的に行いたい季節ですが、保湿成分の中で最近人気が高いのがセラミドです。ただセラミド入りといっても、さまざまな種類があり、値段も違ってきます。「セラミドコスメだから、なんでもいい」は間違い!
今回は、札幌皮膚科クリニック院長の安部正敏先生の『ざんねんなスキンケア47』(学研プラス)から、肌の保湿とセラミドについてお伝えしていきます。
Contents 目次
セラミドは皮膚に水分を与えて保持するモイスチャライザー
保湿にはクリームや美容液など多種多様にあり、“肌の水分を保持する”だったり“肌を油分で守る”など、機能も違います。
「どっちが大切なの?」と思ったことありますよね。
「保湿というのは、皮膚のいちばん外側の表皮を潤すことです。その保湿には、皮膚表面を覆う油である皮脂膜、表皮で水分を保持する天然保湿因子、表皮に多量に存在する脂質のこの3つの要素があることが大切です」。
皮脂、水分、脂質、この3つが保湿のポイント。まずはこれを知っておきましょう。
次に保湿剤の種類をおさらいしていきます。
「保湿剤には、エモリエント(被膜を作る)効果のあるものと、モイスチャライザー (内部で水分と結合)効果のあるものとがあり、両方の効果を備えたものもあります。私たちの皮膚の表面には皮脂があり、これが皮脂膜を作って水分蒸発を防いでいますが、 エモリエント剤にはこの皮脂膜を補強する役割があります。一方、モイスチャライザー効果とは、皮膚に水分を与えて保持し、皮膚のバリア機能を保つ作用のことです。その効果のあるものをモイスチャライザー剤と呼びます。その代表格がセラミドです」。
保湿剤にはおおまかにエモリエントとモイスチャライザーの2つがあり、セラミドが配合された保湿剤はモイスチャライザー剤のひとつだということです。
知っておきたいセラミドの4つの種類
そしてセラミド入りのスキンケアアイテムを買う際にチェックしたいのがセラミドの種類です。
保湿剤などに配合されるセラミドには大まかに分けて「ヒト型セラミド」、「天然セラミド」、「植物性セラミド」、「合成セラミド」の4種類があります。
「同じセラミドといっても、効果には差があります。
値段は高めですが、効果が高いのは『ヒト型セラミド』。人間のセラミドに準ずる化学構造をもとに作られているので、保湿力や浸透力が高いのです。高価な製品にはそれだけ理由があるということ。セラミドならなんでもいいと無頓着に選ばず、種類までチェックして選ぶのが美容上級者です」。
「ヒト型セラミド」は「バイオセラミド」とも呼ばれ、近年のバイオテクノロジー技術の発達により合成が可能となりました。「セラミド1」「セラミド2」「セラミド3」などのタイプがあります。
「天然セラミド」は「ビオセラミド」「セレブロシド」とも呼ばれ、動物の脳や脊髄などから抽出されます。ヒトの細胞間脂質との類似性が高く保湿効果が高いのが特徴。化粧品には、「ビオセラミド」「セレブロシド」「ウマスフィンゴ脂質」などと表記されています。
「植物性セラミド」は米ぬかや小麦胚芽油などから抽出した植物由来のセラミド類似体です。
「合成セラミド」は石油より化学合成され産生されるもので、セラミドと似た働きをします。安価ですが、効果は他のセラミドに比べて低め。
セラミドコスメはその種類をチェックして選ぶといいんですね。
ちなみに、顔の乾燥以外にも体のカサカサも気になる方には、全身を保湿するセラミド入り入浴剤という手もあります。
お風呂に入りながら、セラミドを手間なく届けられますし、家族全員で使えるので経済的ですね。
もっとも保湿効果があるのは「ヒト型セラミド」。セラミド入りのコスメはプチプラから高いものまで、たくさんあって迷ってしまうことも多いと思いますが、セラミドの種類にも着目して選んでみてくださいね。
文/庄司真紀
参考書籍
安部正敏(著)『皮膚科専門医が見た! ざんねんなスキンケア47 細胞科学が教える効果アップの肌ケア法』(学研プラス)