旬のおしゃれをファストファッションで手軽に楽しめるのが今の時代。しかし、大人になるにつれて何年も使い続けられるものがあるかないかで、『自分のスタイル』がある人とない人との間に差が生まれてくるもの。プロが何年も使い続ける一生もの級の愛用品を参考にして、あなたも自分らしいスタイルのあるファッションを、2020年から創り上げてみましょう!
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一生ものは、決めてなるものではない
まず伝えたいのは、一生ものだと思って購入を決断したものは、一生ものとして使いこなすに至りません。
もったいないという気持ちが先行して、なかなか出番がやってこず、結果として“たんすのこやし”になるのです。
一生ものとは「気がつけばこんなに使っている」という自分のスタイルの軸になるものなので、後生大事にしまっているようなものは、一生ものにはなり得ません。
ですから、「失くすのがこわい」「壊れるのがこわい」「汚れるのがこわい」といったこわさがつきまとう、自分にとって高額なものは一生ものにはならないことを知っておきましょう。
一生ものは、服ではなかなか育ちにくい
服は長く使える一生ものになりにくいと感じています。
トレンドの移り変わりもそうですが、年齢を重ねると共に着心地も重視せざるを得なくなります。さらには若々しさを保つために、清潔感がマスト。
どんなに凝ったユーズド加工であっても、年齢を重ねた人が着るとどうしてもヴィンテージ感がリアル過ぎてしまい、老け見えするのが現実なんです。
一生ものになり得る服というのは、使えば使うほど着心地のよさが高まり、清潔感がキープされているという2つの条件をクリアしている必要があります。
その点でいうと、唯一クリアしているのが“レザージャケット”です。
小物でも革製品は息が長いといわれるように、服もそうだなと実感しています。
(1)トレンドに左右されないライダース型
(2)本革
(3)定番色
この3条件を満たしている筆者のジャケットは、『beautiful people』のもの。革が体になじんで、かなりやわらかく、夏以外の3シーズンに毎年活躍し続けて、まもなく10年目になります。
一生ものは、ハイブランドとは限らない
「高額なものが、一生ものになるとは限らない」ということを、声を大にしていっておきます。
例えば、ハイブランドのバッグ。とくに注意しておきたいのが、ブランドを象徴するアイコンバッグと言われるもの。
長く使えるように見えて、デザイナーの交代などによって廃盤になったら最後。アイコンバッグとして時代に色濃く刻まれたからこそ時代性が出やすく、廃れた印象になりやすいのです。
ブランドものよりも、デザインにほれ込んだものが、結果として長く使える一生ものになり得ます。
筆者が2020年で愛用13年目を迎えるバッグは『ジャマンピュエッシュ』。
荷物が多い筆者のライフスタイルに合ったトートバッグ型で、意外と合わせる服を選ばないピスタチオグリーンカラーは、オールシーズン大活躍しています。
今回ご紹介した一生ものとの出会い方のヒントを、ぜひ自分のスタイル創りに役立ててくださいね。
文/高田空人衣