美容に関するテクニックから、ときには人生について、全方向に経験豊かなアラフィフがズバズバ斬りつつも、親身にじっくりお答えする美容研究家・岡江美希さんの「お悩み相談室」。今回は「美容にかけるお金」に関するお悩みです。
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【お悩み】40代のキレイは、お金をかけないと実現しない?
いつまでも若々しくキレイな人は、結局それだけ大枚をはたいている成果なんでしょうか? お金がないと、キレイになれないものですか?
【岡江アドバイス!】
その答えは、「いいえ」です。
スキンケア(肌のお手入れ)に関して言うと、必要なのは「お金」ではなく「手間」なのです。イメージしやすいようにお料理に置きかえて、考えてみます。
例えば肉じゃが。麺つゆで簡単に作る肉じゃがと、和食の基本である「さしすせそ」の順番を守って調味料を加え、ひと工程ごとていねいに作る肉じゃがは、同じ味になるわけありませんよね? 同じだったら、料亭はいりません(笑)。
スキンケアもそれと同じです。ジェルひとつで化粧水、乳液、美容液、化粧下地までが全部含まれている!と謳うオールインワンアイテムでスキンケアするのと、じっくりていねいに化粧水を重ねづけしてから、美容液や乳液を部分的に重ねていくケア。こちらも先ほどの肉じゃがの例え同様、同じ結果になるわけがありません。あなたはどんな肌になりたいでしょうか? 家庭の肉じゃが肌? 透明で高級感のある料亭肌?
キレイになりたいのなら、時間と量を使わなくてはならない。「1万円の化粧水を使えばキレイになる」ではなく、「3千円の化粧水をていねいに重ねづけして、1か月で使い切っているかどうか」です。お金をまったく使わないのはなかなか難しいので、ある程度のお金はどうしても必要になりますが、高額である必要はない、というお話です。
最近のユーチューバーは「究極のスキンケアはワセリン!」とか「化粧水やめてみた!」とか言っているのを耳にしますけど、そりゃやめても大差ないわ~と思います。だって、もともとの使っていた化粧水の量が足りていないんだから! そういう人は、やっぱり毎回ローションパックをしたり3回重ねづけしたりし始めると、肌が劇的に美しくなります。現代人は何かと忙しい人が多くて、時短やシンプルな生活が注目されていますけど、美肌づくりに費やす手間と化粧水の量だけは、はぶいちゃダメなのです!
結果が出ないなら、高額なものに手を出すんじゃなくて、量を消費することに目を向けてみてくださいね。
**スタッフクレジット**
取材・文/木下 頼子