ダイエットの王道といえば、食べ過ぎないようにする「カロリー制限」。でも、毎日制限していると、かえって食欲が増したり、甘いものがほしくなったりと、いわば“食欲のリバウンド”があるという研究結果も出ているそう。しかし、新たな研究では、毎日、または断続的なカロリー制限をして体重を減らした場合、このようによくない食欲の変化は起きないという報告がありました。
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カロリー制限にひと工夫したところ
ダイエットのための食事法はカロリー制限や糖質制限などさまざま。このうちカロリー制限というダイエット法は、体重が減っても脂肪が落ちないとか、無性に食べたい欲求が強まるとか、じつはいろいろな問題につながりかねないという研究結果も。
今回、英国と米国の研究グループは、毎日ではなく1日おきなど断続的にカロリー制限する方法に着目。食欲を引き出してしまう問題を減らせるのではと研究したのです。研究グループは、体重が標準より多い女性を対象に、毎日または1日おきのカロリー制限ダイエットに取り組んでもらい、体重や体脂肪の減り具合、食欲のリバウンドの有無などを比較してみました。
食欲はいずれにしても収まる結果に
そうしてわかったのは、どちらのカロリー制限の方法であっても同じように体重と体脂肪が減り、食欲が増すなどのよくない変化は起きないということでした。体重が5%以上減った時点で比較した体脂肪や食習慣は、どちらのグループも同様に改善。空腹感や無性に食べたくなる衝動などは増えるどころか、逆に減っていました。
毎日でも断続的でも、カロリー制限によるダイエットは、食習慣の好ましくない変化を伴わず、体脂肪を落とすことが可能と、研究グループは結論づけています。カロリーを制限すると食欲は増すようにも見えますが、今回の研究では逆という結果に。リバウンドの原因は、食欲が増してしまうからではないよう。カロリー制限をするときには、食欲増進を気にしすぎるのもよくないのかもしれません。
<参考文献>
Does continuous energy restriction and intermittent energy restriction lead to unfavorable eating behaviors after weight loss?
https://nutrition.org/does-continuous-energy-restriction-and-intermittent-energy-restriction-lead-to-unfavorable-eating-behaviors-after-weight-loss/
Matched Weight Loss Through Intermittent or Continuous Energy Restriction Does Not Lead To Compensatory Increases in Appetite and Eating Behavior in a Randomized Controlled Trial in Women with Overweight and Obesity. J Nutr. 2020;150(3):623–633. doi:10.1093/jn/nxz296
https://doi.org/10.1093/jn/nxz296
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31825067/