ダイエット中、お腹は空いていないのに、何故か甘いケーキやお菓子が食べたくて仕方ない、食欲が抑えられないとお悩みの人はいませんか? じつはこれにも原因があるようなのです。ダイエットカウンセラーの伊達友美先生にお話しいただきました。
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ダイエッターを悩ませる食べものの誘惑
飽食の時代と言われる今、私たちの周りには食べものがあふれています。とても恵まれた環境ではありますが、ダイエッターにしてみれば、「大迷惑!」ですよね。「食べものの誘惑が多過ぎて困る。誘惑に勝つにはどうしたらいいの」と真剣に悩んでいる人がほとんどでは?
私も昔は、食べものを見てしまったら絶対にその誘惑に勝てないと思っていました。だから、デパ地下には行かないようにしていたし、パン屋さんやクレープ屋さんの前など、甘い香りに誘われないように、わざわざ遠回りして避けていたほど…。これが、食べものの誘惑に勝つ、自分なりの方法だったのです。でも、これでは、その場しのぎの対策にしかなりません。根本的な解決にはならないのです。
最大の敵は食べものの誘惑に勝てない自分
そもそも、悪いのは、目の前にある食べものではなく、〝食べものの誘惑に勝てない自分〟。
考えてもみてください。いくら目の前においしそうなものがあっても、どんなにいい匂いが漂ってきても、別に気にならない人もいるのです。
もちろん、お腹がすいているときは食べたくなって当たり前ですが、そうでないときは、「別に食べたくないし」と素通りできるものなのです。
そうできない自分、食べものの誘惑に負けないように苦労している自分は、どこかおかしい…。まずは、それを自覚することが重要でしょう。
食べものの誘惑に勝てない、つまり、食べたくなってしまうのは、「栄養が欲しい」と体が感じている栄養不足の状態だからなのです。
やせられないのは食べていないから
じゃあ、どうしたらいいのか。
対策はとっても単純。食べものの誘惑に勝てる自分になるためには、足りていない栄養をちゃんとプラスすればいいのです。スイーツ、菓子パン、スナック菓子…。こうした食べものの誘惑に勝てないと嘆く人は、きちんと食事をしてない場合がほとんど。
例えば、スナック菓子やアイスがやめられないという人に限って、「ご飯は子ども用のお茶碗に半分しか食べていません」と言います。でも、「いやいや、だから、そこが間違ってるんだって!」と私は思うのです。
こういう人には「とりあえず、ご飯もおかずもちゃんと食べましょう」とアドバイスします。そのあとでお菓子が食べたければ食べていい。
「それじゃあ、やせるどころか太っちゃう」と思うかもしれません。でも、食事をきちんと食べて体に栄養を与えれば、お菓子はそれほど食べたいと思わなくなるはず。
食事内容を改善すれば、抑えられない食欲や見た目にも変化が
実際、私のカウンセリングを受けている人で、お菓子以外のものはほとんど食べないという人がいました。そこで、朝は果物、お昼はおにぎり…と、少しずつ普通の食事に近いものを取り入れてもらうようにしたところ、まず、スナック菓子が欲しくなくなったそうです。
それでもしばらくは、あんこ1㎏など、甘いものをかなり食べていたのですが、それもだんだんとなくなり、反対に、焼き魚定食とかしょうが焼き定食など、人並みの食事をとることができるように。そして今では、甘いものを食べるにしても、「ようかん一切れで十分満足できるようになりました」と喜んでいます。とてもヘルシーな食スタイルになり、体調も気分も落ち着いてきたようで、見た目もかなり美しくなりましたよ。
じつは私も、デパ地下を避けていた10代20代のころは、肉も油も炭水化物も抜いてカロリーをかなり抑えていました。だから、常に栄養不足で食べものを見ると食べたくてしょうがなかったわけですね。でも、ちゃんと食事をするようになった今では、デパ地下に行っても大丈夫(笑)。食べものを見ても、香りが漂ってきても、それが〝誘惑〟とは感じなくなりました。
体の反応って、わかりやすいでしょ? 食べものの誘惑に揺らいでしまう人は、まず食事で肉や魚、ご飯やみそ汁など足りていないものをプラスしてみて!