ドカ食いをすれば太ってしまう、食べたいものを食べていたら太ってしまう、誰もが当たり前に考えていることでしょう。高カロリーのケーキよりは低カロリーなゼリーをおやつに選ぶとか、食べたいものをガマンしてカロリーを抑えている人も多いはず。けれどガマンしてばかりではストレスが溜まってしまうもの。食べたいものをドカ食いするのとガマンするの、どちらがやせる食べ方なのでしょう。ダイエットカウンセラーの伊達友美先生に教えていただきました。
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ダイエッターを悩ませるドカ食いの衝動
ドカ食いしちゃう…。
ダイエットする人のほとんどが、この問題に悩まされているのではないでしょうか。実際、カウンセリングを求めて私のところにやってくる患者さんの8割は、多かれ少なかれ、この問題を抱えています。
そんな人に、私が最初に言うのは、「ドカ食いするなら、本当に食べたいものを食べるようにしてね」ということです。
間食は心を満たすものでなければ意味がない
手当たりしだいに食べている人は、まず自分が食べたいものを探すことからスタートしてください。 菓子パンやスイーツなど、自分では好きなものを食べているつもりの人もいるかもしれません。でも、本当にそう?
「メロンパンが食べたいけど、あんぱんにしておこう」
「チョコレートパフェが食べたいけど、やっぱりコーヒーゼリーにしよう」
こんなふうに、カロリーを考えて本当に食べたいものをガマンしてはいないでしょうか。
だとしたら、じつはこれがいちばんよくない…!
食べものを口に入れることには、体に栄養を補給すること以外に、心に栄養を補給するという目的があります。3度の食事が体への栄養補給だとしたら、お菓子などの間食は心の栄養になるのです。つまり、間食は、心を満たしてくれるものでなければ意味がないということです。
本当に食べたいものを食べて心を満足させるのが重要
ドカ食いしちゃう人、特にストレスで食べ過ぎてしまう人は、心に栄養が足りていないというタイプがほとんど。無意識のうちに、それを埋めようとドカ食いに走るわけですが、食べたいものを食べているわけではないので、満足できずに食べ続けてしまう…。
これがドカ食いのメカニズムです。
ドカ食いは、なんだかんだと言い訳しても、どうせやってしまうもの。だったら、食べたいものを食べたほうが心が満たされて落ち着くはずです。
ですから、カロリーは考えず、本当に食べたいもの、おいしいと思えるものを口にするようにしましょう。
例えば、菓子パンなら、ちゃんとパン屋さんに行って、食べたいものを選んで買ってきて食べる。スイーツにしても同じ。食べたいと思ったら、ケーキバイキングに行くとか、家で食べるにしても、パティスリーで買ってきた高級なケーキを食べる。アイスクリームにしても、ちょっと高くても乳脂肪分たっぷりのぜいたく気分の味わえるものにしてみてはどうでしょう。
こんなことを言うと、ほとんどの人が驚きますが、実際に試すとわかるはず。本当に食べたいもの、おいしいものを食べると心が満足します。そして、その結果としてドカ食いが自然と収まってくるのです。
時にはドカ食いを楽しんでストレス解消を!
どっちにするか迷ったら、高カロリーなほうを選ぶのも、心の栄養を満たすポイント。カロリーが高いほうが、心の満足度が高いということもありますが、食べたら言い訳できなくなるということも大きな理由です。
例えば、メロンパンが食べたいのに、メロンパンに比べてカロリーが低いあんぱんでガマンした場合、心のどこかで「カロリーを抑えたから」と言い訳して、翌日もまた食べてしまうのがオチ…。でも、思いきり高カロリーのものにしておけば、翌日は「あんな高カロリーのものを食べたんだから、今日はちょっと抑えようかな」という心理が働くでしょ?
とにかく、ドカ食いは、ひとつのストレス解消法なのです。スポーツやカラオケと同じようなもの、と一度割り切ってみてはどうでしょう。そして、思いきりドカ食いを楽しむといいのです。
事実、私の患者さんの中にも、このようにして、ドカ食いが少しずつ収まり、食生活全体が改善された人が大勢います。