私たちが健康的に生活していくうえで、毎日欠かせないのが食事。健康志向な人が増える昨今では、栄養バランスに気を遣っている人も多いことでしょう。しかし、ダイエットカウンセラーの伊達友美先生によると、日々「ムダな食事」をしている人がとても多いのだとか。このムダな食事とは一体何を指すのでしょうか。
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幸福感のないムダな食事をしていませんか?
私のところにご相談にみえるみなさんの食事をチェックすると、〝ムダな食事〟をしている人が本当に多い気がします。
いけないとわかっているのにガマンできず、夜にアイスを食べちゃった、旅行とか外食をするとどうしても食べ過ぎちゃう…。
私が考える〝ムダな食事〟とは、こういうことではありません。
食事には目的がふたつあります。ひとつは「体に栄養を補給する」こと。そしてもうひとつは、「心に栄養を補給する」ことです。
食べると幸せな気分になるというのが、生き物として自然なこと。つまり、食事は、心に栄養を補給して、幸せを感じることでもあるのです。ですから、「幸せに食べられないならムリに食べなくてもいいんじゃない?」というのが、私の考え。要するに、幸せに食べられない食事=ムダな食事。これを日々くり返している人がとても多いように思います。
食事をするときの環境が、幸せの感じ方に大きく影響する
食べることで「幸せを感じる」ためには、本当にお腹がすいているときに、心の底から食べたいと思うものを食べること。さらに、環境がとても重要で、「どこで食べるか」、「誰と食べるか」も、幸せな食事になるかどうかに大きく影響します。
例えば、太りやすい人の特徴として、食卓が片づいていない場合が多くあります。食事をするテーブルなのに、化粧品や文房具、ゲーム、ブラシなどがゴチャゴチャとのっている…。これでは幸せに食べることなどできません。つまり、日常的にムダな食事をすることになり、なかなかうまくやせられないのです。きちんとキレイに片づいている環境で食べてこそ、「食べた」という満足感が得られるのです。
仕事中にデスクで食事をすませるような人もいるでしょう。山積みの書類やキーボードをどかしながら、なんとかドリンクを置く場所を確保してサンドイッチをかじる…。
忙しいときは仕方がないのかもしれません。でも、環境がきちんと整っていない状態で食べると、消化も悪く体に栄養が補給されないだけでなく、満足感も低く、幸せを感じられない食事になってしまいます。ですから、本当に空腹でガマンできない状態でなければ、ムリに食べないほうがいい、と私は考えています。
好きではない人との食事は断って
嫌いな上司から食事に誘われ、イヤイヤ行ってムリして食べる。ありがちなケースですが、これもまた本当にムダ!
このようなシチュエーションでは、どんなに高価なものを食べたとしても「おいしい」とは感じることができず、満足できないものです。結局、帰り道、ついふらっとコンビニに寄って菓子パンやシュークリームを買い、家に帰って食べてしまうこともあるでしょう。
好きではない人との食事は断るのがいちばん。どうしてもできないなら、その場では食べたフリをしておいて、家に帰ってゆっくり「幸せな食事」をするほうが、その場でムリに食べるよりはずっとよいのです。
幸せな食事が幸せな自分をつくる
食べものを「いただく」行為は、動植物の命をいただく神聖な儀式のようなもの。ですから、ちゃんと食べるものを見て、香りをかいで、味わってあげましょう。食べものに思いやりや愛を持つことが大切です。
何の思いもないもので体ができてしまったら、幸せにはなれません。そういう人は、うまくやせられないし、肌あれや体の不調も多くなるはず。幸福感がなければ、心も淋しく病んでいきます。
朝は食べたほうがいいからと食べたくもないのに朝からガッツリ食べ、昼は先輩や上司の誘いを断れずに気を使いながら食べ、夜はまた仕方なく気乗りしない女子会で、食べたくもないものを食べる…。こんなふうに、ムダだらけの日々を過ごしている人は、とにかく1食でもそういう食事を減らすように心がけましょう。
「幸せな食事が幸せな自分をつくる」ということを忘れないでくださいね。