美容研究家で料理研究家の岡江美希さんが『美しすぎるニューハーフ料理研究家の「お釜ごはん」』を出版。30代のとき肌がボロボロになってしまったという岡江さんが、美しさをとり戻すためにさまざまなことを学び、たどりついたのが“食”だったそう。この本には、岡江さんの実体験に基づいた、美肌、美髪、デトックス、ダイエットに役立つレシピが満載。レシピを教えてもらう前に、まずは岡江さんがなぜ“食”に目覚めたのかについて聞いてみました。
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不摂生な生活では、高級エステやコスメも効果薄
幼いころから「美しい女性になりたい」と願い、ニューハーフとなった岡江さんは、“世界一の美貌”を追い求め、メイクの技を磨いたといいます。
「ところが、25歳になると一気に肌がボロボロになってしまったんです。当時の私は、会社経営で多忙で生活は不摂生。愛煙家で酒豪、食事は外食、夜遊び大好き。そんな生活をしているうちに、毛穴が開き、シミができて、古いニキビ跡がボコボコに。脂浮きもひどくなって黒くくすんでしまうようになりました」(岡江さん)
そこで、エステに救いを求めた岡江さん。はじめは効果があっても続けているうちに効果が薄れてしまうため、高級コスメも使うようになり、多額の費用をつぎこんでいたのだとか。
「それなのに肌の状態はよくなるどころか悪くなっていきました。そのころ、仕事がさらに忙しくなっていて睡眠時間が減っていたことも原因ですね。肌は真っ黒にくすみ、毛穴はさらに開き、たるみも隠せないというひどい形相になっていました」
美容の研究に打ち込んでわかった“本当に重要なもの”
高価なエステや化粧品で必死にケアしているのに肌は改善されなかった岡江さんは、ある医師と出会い、皮膚の構造や皮膚医学の基本的な考え方を教わるようになったのだそう。
「それがきっかけで、先生と一緒に『化粧品を作ろう』ということになりました。それで私は、“本当に肌にいい化粧品はどんなものか”“どんなケアをすれば美肌になれるのか”と猛勉強しました。美容の研究だけに全精力を注ぎ込んだのです」
そうして勉強を進めていくうちに、今まで自分がやっていたケアのほとんどがじつは逆効果だったことを知って大きなショックを受け、考え方を大転換。
「本当に肌にいいものは何かを真剣に考えた結果、高級エステもコスメもやめ、日常のスキンケアと食生活を改めることにしました。“健康な肌”を目指した基礎化粧品とケアに変え、美容と健康にいい食事を始めたんです。すると1年後には、くすんだ肌が白くなり、皮脂のバランスがよくなり、毛穴が引き締まってデコボコも目立たなくなっていきました」
「食が美しさに直結する」と自分の体で実感
岡江さんがもっとも重視したのが“食”。まずは、タバコをやめてお酒の量を減らし、外食三昧から自炊中心の生活に。
「もともと料理は大好きで、レストラン経営の経験もあり和食を勉強したことがあるので、ひととおりの料理知識と調理技術は身についていました。そこで、『肌や美容にいい』と聞いた食べ物や食事法を、かたっぱしから試してみることにしたんです」
そんな中で岡江さんは、豆乳や鮭、コラーゲンたっぷりの豚足や手羽先をとると肌の状態がよくなるということに気づいたのだそう。
「もうひとつ。便秘も美容と健康の大敵なので、腸内環境を整えることも意識しました。ヨーグルトや食物繊維たっぷりの野菜やこんにゃく、ミネラル豊富な海藻類、納豆やキムチなどの発酵食品も積極的にとるようにしました。すると、便秘が改善されただけでなく、肌も元気になったんです」
美しい肌をとり戻し、「食が美しさに直結する」と実感した岡江さんは、食の重要性をもっと広く伝えようと料理教室もスタート。でも、もっと簡単に料理できるようにと今回の本が出版されたというわけです。次回からは、具体的な作り方を教えてもらうのでお楽しみに。
参考資料
『美しすぎるニューハーフ料理研究家のお釜ごはん』
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文/小高 希久恵 TOP写真/市瀬 真以