栄養価が高く、美容や健康のためにとり入れる人が多い「あま酒」。ですが、ただ飲むだけではすぐに飽きてしまったり、なかなか続けられなかったり。そんな皆さんにおすすめしたいのが、料理にあま酒をとりいれること。料理研究家・舘野真知子さんの新著「料理用あま酒、はじめました。」(光文社)より、おいしくヘルシーなあま酒レシピをご紹介します。
Contents 目次
流行りのグルテンフリーも叶える!あま酒レシピのメリット
そのままでもヘルシーなあま酒。ですが、料理にとり入れることでどのようなメリットがあるのか確認していきましょう!
小麦粉の代わりに使えばグルテンフリー
「あま酒には、ゆるめながらも粘度カがあります。あま酒を調味料として使うだけで、わざわざ小麦粉や片栗粉を使わなくても、自然なとろみをつけることができるのです。
とろみづけは意外と手間がかかり、失敗もしがち。調理をシンプルにし、上手に仕上げるうえでも、あま酒を使うのは有効です。
シュガーフリーと同様、健康やアレルギ一対策にグルテンフリーを志向する人たちにも、あま酒がひと役買ってくれます」(料理研究家・舘野真知子さん)
だし効果で料理のうまみがアップする。
「こうじの力がお米のデンプンを分解し、ブドウ糖に変化させるのと同じように、お米のたんぱく質は複数のアミノ酸へと分解されます。
ご存じのとおり、アミノ酸といえばうまみ成分。あま酒を入れると料理のうまみが倍増するのは、そのためです。うまみがしっかりしていれば、塩分をひかえてもおいしく感じるし、そもそもアミノ酸は体に大切な栄養素。あま酒を料理に使ってうまみを加えることには、多彩なメリッ卜がありそうです」
あま酒を使った「カレー」と「ポトフ」のレシピ
あま酒を使用することで、流行りのグルテンフリーメニューを作ることができたり、だし効果でより料理のうま味を上げることができるなどメリットがうれしいあま酒レシピ。
早速作り方をみていきましょう!
こうじチキンカレー
材料(4人分)
鶏ももぶつ切り肉・・・400g
玉ねぎ・・・ 1個
にんじん・・・1本
じゃがいも・・・中2個
にんにく・・・1片
しょうが・・・1かけ
カレー粉・・・大さじ2と1/2
Aあま酒・・・120m
A水・・・500cc
Aトマト水煮(カット) ・・・150g
A口ーリエ・・・1枚
B塩・・・小さじ1と1/2
Bみそ・・・大さじ1/2
Bしょうゆ・・・小さじ2
オリーブオイル
作り方
- 玉ねぎは縦に薄切り、にんじんは乱切り、にんにくとしょうがはみじん切りにする。じゃがいもは大きめに切り、水にさっとさらす。
- 鍋にオリーブオイル大さじ1を弱火で熱し、にんにくとしょうがを妙める。香りが立ったら玉ねぎを加えて中火にし、しんなりしたら鶏肉を加えて妙める。カレー粉を振り入れてからめるように妙め、にんじんを加えてさらに妙める。
- 2にAを加え、ふたをして10分ほど煮る。じゃがいもを加え、水分が2/3量になるまで煮詰める。Bを加え、さらに5分煮る。
ここが素晴らしい! ルーを使わない、スパイシーな本格派。できたてから2日目カレーが楽しめます
1日おいたように味に深みがあり、甘みを感じたあとにスパイスが華やかに広がる本格カレー。特別なスパイスは使っていないのにこの味が出せるのも、素材の味を引き出すあま酒効果です。
濃厚なのに胃にもたれないのは、小麦粉やバターを使っていないから。塩の代わりに塩こうじ大さじ2を使うと、ダブルのこうじパワーで、より味が深まります。
厚切りベーコンのポトフ
材料(4人分)
厚切りベーコン・・・80g
キャベツ・・・100g
じゃがいも・・・中1個
にんじん・・・1/3本
しめじ・・・1/2パック
ミニトマト・・・4個
口ーリエ・・・1枚
Aあま酒…大さじ1
A塩…小さじ1
A黒こしょう…少々
オリーブオイル
作り方
- ベーコンは1cm幅に、にんじんは縦4等分に切る。キャベツはざく切りにし、しめじはほぐす。じゃがいもはひと口大に切って水にさらし、水けを切る。
- 鍋にオリーブオイル小さじ2を中火で熱し、1を妙める。しんなりしたら水800mlと口ーリエを加えて煮立て、Aを加えてふたをし、10分ほど煮る。仕上げにミ二トマトを加え、さっと煮る。
ここが素晴らしい! あま酒のうまみと野菜の滋味で、コンソメを使わずとも奥深い味に
あま酒が素材のうまみを引き出す力を、確かに感じることができるのがポトフ。ベジブ口スの人気でもわかるとおり、野菜だけを煮込んでも十分なだしが出ますが、あま酒をひとさじ足すと、より深く複雑な味わいになります。
さらに、あま酒の作用で厚切りベーコンもやわらか!体にじんわりとしみてくるおいしさを、ぜひ味わってみてください。
使用する料理用あま酒の簡単な作り方も、本の中で詳しく紹介されています。レシピはこうじと米で作られたあま酒で代用ができますが、より料理に使いやすい濃厚な料理用あま酒を手作りするのも、あま酒レシピをたのしむ1つのポイントになりそうです。
もっと詳しくあま酒レシピを知りたいという人は、舘野真知子さん著『料理用あま酒、はじめました。』をチェック!
文/FYTTE編集部