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長期間の糖質制限がやせにくい体を作ってしまう!? こじらせダイエッターの本気ダイエットプログラム#2
17年間の糖質制限ダイエットと、日常的なエクササイズをしていてもやせない! そんな編集部のおこめの悩みを解決するため、ダイエットトレーナーの小山圭介先生の指導のもとスタートした「こじらせダイエッター」を救う企画。第2回目の今回は、カウンセリングから見えてきたおこめをやせにくくしている「原因」と、やせやすい体質に変えるための具体的な方法を小山先生に教えてもらいました。
Contents 目次
長年の糖質制限がエネルギー代謝をハイブリット型に変えていた!
【現在のおこめの基本情報】
年齢:33歳
身長:160cm
体重:53.7kg
体脂肪率:27%
小山先生:前回のカウンセリング後に行ったボディチェックで、おこめちゃんの体の状態はとても良好だとわかりました。ゆがみもむくみも少なく、重心バランスもいい、筋肉の状態もいい、骨の状態もいい。強いて言うなら背面のお肉…背中、お尻はつきやすい体質かもしれません。
おこめちゃんの体型からすると体重は53.7kgもなさそうな印象。体脂肪も23%くらいかなと思っていたので、そういう点ではよい伸び代だと思います。下半身のお尻、太もも、お腹周り、背中の脂肪をすっきりさせて、23%の体脂肪率目指しましょう!
おこめ:がんばります! そのためには何から始めればいいのでしょうか。
小山先生:おこめちゃんの体は、長年の低糖質の食生活で「ハイブリッド型」になっている状態。少量のカロリーでもしっかりエネルギーに変換できる体質になっているんだと思います。食事から根こそぎ栄養素をとり入れる能力が高いということです。普通の人を「1Lのガソリンで10km走れる車」だとするなら、おこめちゃんは「1Lで30km走れるハイブリット型」なんですね。そもそも、人よりも少量のエネルギーで十分生活できる体になっているので、食事を制限しても変化が出にくいんですね。
おこめ:やはりそうでしたか…。「体重1kg減らすのに7,000kcalを消費する必要がある」とわかっていて、それを実践していたのに減らないのは、長年の節制がからんでいるだろうということは、なんとなく感じていました。
小山先生:今のハイブリッド型を、ナチュラルな状態に戻すところから始めたいと思います。
そのためにチャレンジするべきことは、今よりも食べる量を「そこそこ」増やすこと。とはいえ、低糖質の食生活を長期間続けていて、いきなり量を増やすと脳もびっくりしてしまうし、体重も増えますので、精神的にもツラくなってきてしまうでしょう。
食生活の改善と同時に、運動量を増やして、脳とケンカしないでやせやすい体に変えていきましょう。
ハイブリット型からナチュラル型に変える食事とは?
おこめ:具体的に食事内容をどのように変えればいいですか?
小山先生:長年のおこめちゃんの体内をリセットさせるためにも、いったん、メインの食事を卵やお肉から野菜に切り替えた上で、「量を食べることを怖がってた体」から「量をたくさん食べられる体」に変えていきたいです。
そのために、「ゆるゆるヴィーガン」の生活にシフトするのはいかがでしょう!?
野菜でしたら「太るのでは?」という怖さも少ないでしょうし、急に食事量が増えても、体もびっくりしにくいと思います。
具体的には、卵やお肉などの動物性たんぱく質の量を減らして、プラントベース…植物由来のものをたくさんとり入れる食生活にしていきます。ご飯も1日1膳食べてみましょう。ただし、完璧を求め過ぎず! 卵やお肉も食べたいと感じたなら少量は食べてOKです。
野菜は生でも炒めても、ゆでてもOK。お肉や卵を控えると、油を欲するようになるので、炒めものやドレッシングとしてかける油の量が増えてくるかもしれませんが、そこは体の声に正直になってください。無理はしなく大丈夫ですよ。
「ゆるゆるヴィーガン」のポイント
(1)1日1食はご飯を食べる
(2)プラントベースの食事に変える…野菜をたくさん食べること。野菜や果物、きのこ、海藻、大豆製品をたくさん食べる。果物もOK
(3)添加物を控える
(4)小麦粉製品を控える
(5)乳製品を控える
おこめ:今回の企画で「ヴィーガン」が出てくるとは思ってもみなかったです! 新しく始めることに、どっぷりハマりやすい体質なので、ストイックになり過ぎないように気をつけながら進めます。
小山先生:その辺りは僕が伴走しながらサポートしていくので大丈夫! この「ゆるゆるヴィーガン」生活をスタートさせて、おこめちゃんの体にどんな変化が出てくるのかを見ながら、つど、微調整していきたいと思っています。
これまでおこめちゃんは、さまざまなダイエット情報を「脳」でロジカルに判断してとり入れてきましたが、これからは「体からの声」に耳を傾けてほしいです。
「何かを食べたい」と思うことは、体からの意思表示。そのときのコンディションを映す鏡でもあるんです。心身のコンディションは食生活にも反映されます。1日に1回「何を食べたいと感じたか」と、「実際に食べたもの」を教えてもらえますか? その内容からもおこめちゃんのコンディションを見てサポートしていきたいと思います。
体の声に正直に、無理せず続けていきましょう!
わずか1時間半のカウンセリングで、おこめのやせにくさの原因が、長年の食事制限により作られたハイブリッド体質だと気づいた小山先生。
ヴィーガン生活は初の試みだというおこめに、今後どのような変化が待っているのでしょうか。次回もお楽しみに!
撮影/国井 美奈子 取材・文/佐藤 有香