これまで1万人以上を美ボディに導いてきた、"ダイエット王子"こと小山圭介先生が、ダイエットのお悩みや疑問に答えます。
運動、食事法など、いろいろダイエットを試してきたけれど、どれもうまくいかなかった...。そんな人は、まずストレスのたまりにくいメンタルに整えることが大切なのだそう。小山先生にアドバイスをいただきました。
Contents 目次
今回のお悩み
職場の人間関係のストレスで、夜、甘いものを食べ過ぎてしまいます。ストレス太りを解決するには、どうすればいいのでしょうか?
「心の脂肪(ストレス)」を落とすことからはじめよう
こんにちは。ダイエットトレーナーの小山圭介です。
僕は、ダイエットのカウンセリングをするとき、次の質問をします。
「ストレスフルな状態が10点、ストレスがない状態が0点だとしたら、あなたの私生活のストレス点数は、何点ですか?」
すると、だいたい低い点数の人と高い点数の人とに別れます。過去には、10点からオーバーして「15点」と言う人もいました。なぜこの質問をするのかというと、ストレス過多な状態のまま、いくら効果的なエクササイズ、食事法を伝えても、成果が出にくいからです。
ストレスが過剰にかかると食欲増進ホルモンが出て、甘いものや脂っこいものをドカ食いしやすくなります。また、ストレス過多な生活は、血流悪化、免疫力の低下など、健康にも悪影響を及ぼします。ダイエット成功の近道は、ストレスをケアして心の脂肪を取り、心の代謝を上げることなのです。
内的要因のストレスは減らせる
ストレスの要因は、主に「外的要因」と「内的要因」の次の2つに分けられます。
外的要因:苦手な上司、近所の人などとの人間関係、満員電車、騒音、寒さ・暑さ、雨など。
内的要因:完璧主義、物ごとをネガティブにとらえる自分の考え方。偏った食事、運動不足、睡眠不足など。
外的要因を変えるのには少し時間がかかりますが、内的要因は変えられます。
ネガティブな考え方がクセになっていると、些細な出来事でも強いストレスを感じてしまいがちです。休息が足りなくて疲れていることも必要以上にイライラする原因になります。ストレスがたまりにくい考え方、生活習慣を身につければ、ダイエットも成功に向かうのです。
ネガティブワードをポジティブワードに変換する
イライラしたり、不安になったりしたときは、ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換してみましょう。出来事を事実として受け止めて、どうすればいいかを考えます。
〈例〉
・通勤時、電車で座れなかったら
ネガティブワード
「また座れないのかぁ。ツイてないな」
→ポジティブワードに変換!
「座れないけど、ダイエットには姿勢が大事って聞いたから、降りる駅までキレイな姿勢で立って過ごそう」
・ダイエットをがんばっているのに体重が増えてしまったら
ネガティブワード
「がんばってもダメだ」
→ポジティブワードに変換!
「体重が増えたから、明日は歩く距離を増やしてみよう」
・お菓子を食べ過ぎてしまったら
ネガティブワード
「また食べ過ぎちゃった。私って意思が弱いな」
→ポジティブワードに変換!
「食べ過ぎないように、次は食べる分だけお皿に盛ろう」
ネガティブ思考がクセになっていると、すぐポジティブ思考に変わるのは難しいものです。1日ひとつのポジティブワードの変換でもいいので、少しずつレベルアップしていきましょう。だんだんポジティブ思考になり、日々の出来ごとで必要以上にストレスをため込むことはなくなります。
そして、睡眠などの休息をきちんととること、栄養バランスのとれた食事をとり、適度に体を動かしてリフレッシュすることも大切です。
心の脂肪が落ちて寛容になると、ストレスを食欲にぶつけることはなくなります。メンタル面にも着目してダイエットをすれば、体重を減らすだけではなく、前向きな生き方に変わっていけるのです。
取材・文/掛川ゆり