日本では白いご飯のほか、高級食パンが人気だったりして、炭水化物はごく身近な存在。炭水化物については精製度が高いものよりも、玄米やブラウンブレッド、そばなどの全粒粉が好ましいといわれることもあります。海外研究からは、精製度の高い小麦粉などの主食についての影響について、心臓の健康などの影響が報告されました。白米などはどうなのでしょうか。
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好ましい主食とは?
何気なく口にしている主食にはさまざまな種類があります。白米のほか、パスタやラーメン、食パンやクロワッサンなどの精製された穀物、玄米やブラウンブレッド、そば、オーツ麦などの全粒粉。健康を意識して、健康によいとされている全粒粉を好んで食べる人も多いのではないでしょうか。
このたび国際研究グループが、主食のとり方と健康との関係について分析して報告しています。世界21か国13万7130人を対象に、16年間にわたって調べたものです。白米、そばやオーツ麦のような全粒粉の穀物のほか、精製された穀物を使った主食を調べています。精製されたものとしては、白色のパンのほか、パスタや麺類、朝食用シリアル、クラッカー、精製された穀物を含むベーカリー製品やデザートが挙げられます。
精製された炭水化物は食べ過ぎ注意
こうして判明したのは、小麦粉など精製されて色が白っぽく加工された穀物の食べ過ぎは健康へのデメリットにつながることです。極端なケースとしては、1日に7食以上、精製された穀物をとっている人の場合、1食未満の人と比べると早期に死亡するリスクは27%増えるほか、心臓血管病のリスクが33%、脳卒中のリスクが47%高まるとわかったのです。
幸いなことに全粒穀物に加えて、白米はこうした健康への影響は見つからなかったとのこと。白米は精製されてはいますが、ほかの精製された主食とは異なる特徴があるのかもしれません。研究グループは、玄米や大麦などの全粒粉の食品を多くして、精製された小麦などは減らすことを提案。健康につながるのではないかとしています。
<参考文献>
New study shows these surprising food sources are more likely to cause heart disease – SFU expert available
https://www.sfu.ca/university-communications/issues-experts/2021/02/new-study-shows-these-surprising-food-sources-are-more-likely-to.html
Swaminathan S, Dehghan M, Raj JM, Thomas T, Rangarajan S, Jenkins D, Mony P, Mohan V, Lear SA, Avezum A, Lopez-Jaramillo P, Rosengren A, Lanas F, AlHabib KF, Dans A, Keskinler MV, Puoane T, Soman B, Wei L, Zatonska K, Diaz R, Ismail N, Chifamba J, Kelishadi R, Yusufali A, Khatib R, Xiaoyun L, Bo H, Iqbal R, Yusuf R, Yeates K, Teo K, Yusuf S. Associations of cereal grains intake with cardiovascular disease and mortality across 21 countries in Prospective Urban and Rural Epidemiology study: prospective cohort study. BMJ. 2021 Feb 3;372:m4948. doi: 10.1136/bmj.m4948. PMID: 33536317; PMCID: PMC7856570.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33536317/
https://www.bmj.com/content/372/bmj.m4948