さまざまな健康効果から注目されることが多い“玄米”。では、白米と比べて、どんな成分がどのくらい豊富だからヘルシーだといわれるの? よくよく考えてみると、知らないことも多いですよね。知っているようで知らない“ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「玄米」です!
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【問題1】
玄米は、栄養豊富なお米です。白米に比べて6倍も含む成分はどれでしょう?
□食物繊維
□ビタミンB1
□カルシウム
□鉄分
答えは……?
「食物繊維」です
玄米のカロリーは白米とほぼ同じですが、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類が白米よりも豊富に含まれています。白米に比べて約6倍含まれているのは食物繊維ですが、ビタミンB1は白米の5.1倍、カルシウムは1.8倍、鉄分は2.6倍含まれています。玄米には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。食物繊維は整腸作用があり、便秘改善や血糖値上昇をゆるやかにして、コレステロールの吸収を抑える作用がありますので、ときには、白米を玄米に変える生活をしてもよいかと思います。
玄米に含まれない部分は、次のうちどれ?
□胚乳
□胚芽
□ぬか
□もみ殻
答えは「もみ殻」です
玄米はすべての成分を含んでいるように思われますが、稲のもみから、かたい「もみ殻」をとり除いたものが玄米です。「胚乳」は主に糖質で、この部分が白米になります。「胚芽」は稲の芽になる部分で、栄養成分がぎゅっと凝縮しています。玄米を精米したときに出る「ぬか」はビタミン、ミネラル、油分、乳酸菌が豊富です。主に米ぬか油の原料や、ぬか漬けなどの漬けものに利用されています。
江戸時代、それまで玄米を主として食べていた江戸において、白米食が広がり、脚気(かっけ)という病気が蔓(まん)延しました。脚気は、ある栄養素が不足することによって起こります。その栄養素は、次のうちどれ?
□ビタミンA
□ビタミンB1
□ビタミンC
□カルシウム
答えは「ビタミンB1」です
脚気(かっけ)は、かつて結核と並んで2大国民病と言われ、長い間、原因が解明されませんでした。江戸を訪れると、足もとがおぼつかなくなったり、寝込んでしまったりと体調が悪くなり、地方に帰るとケロリと治ってしまうことが多かったため、「江戸わずらい」と呼ばれていました。その後、胚芽やぬかに多く含まれるビタミンB1不足と判明しました。おかずを多く食べる、食の豊かな現代では、脚気はほとんどなくなりました。
玄米を主原料としている食品は次のうちどれになりますか?
□みりん
□こうじ甘酒
□黒酢
□吟醸酒
答えは「黒酢」です
「みりん」はもち米、米こうじ、焼酎(アルコールなど)を原料として発酵させた、アルコールを含む調味料です。「甘酒」は、白米にこうじ菌を加えて発酵させた、自然な甘みのノンアルコール飲料です。「黒酢」は玄米や精白度の低い米を使い、酢酸菌で発酵させた調味料で、アミノ酸を多く含み、まろやかな酸味が特長の、栄養豊富なお酢です。「吟醸酒」は白米を40パーセント以上削った米を原料にして、低温で長時間発酵させたアルコール飲料です。
玄米をおいしく炊くためのポイントとして間違っているのは、次のうちどれ?
□ボウルに入れてさっと洗い流し、軽く洗う
□白米と同量の水で炊く
□3~6時間水につけておく
□圧力鍋で炊く
答えは「白米と同量の水で炊く」です
玄米は基本的に強く研ぐ必要はありません。表面を流すように洗い、軽くいもみ洗いします。また、炊飯器の内釜を使って洗うと、内釜を傷つけてしまうことがあるので、ボウルを使うのがおすすめです。洗ったら3時間以上(冬場はひと晩)水につけましょう。白米よりも水を多く吸うため、炊飯器や玄米の種類、好みによって違いがありますが、多めの水(1.5~2倍)を加えます。玄米モードで炊くと、ふっくらとおいしい玄米が炊き上がります。また、圧力鍋で炊くとモチモチっとした食感が楽しめます。