紫陽花の花が鮮やかな色を見せる季節となりました。家で過ごす時間が多くなり、自然と健康と向き合う時間が増えて、健康的な食生活をとり入れ始めた人も多くなったのではないでしょうか。これから、本格的な夏に向かうにつれて暑さもますます厳しくなり、こまめに水分補給することが大切です。今回はグルテンフリーのソフトドリンクについてお話ししていきます。
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ドリンク類にグルテンフリーってあるの?
グルテンフリーのソフトドリンクは基本的に、原材料をベースとした飲みものであれば、グルテンフリーとしての飲料は多くあります。
例えば、一般的なお茶類であれば、日本茶(緑茶、煎茶、抹茶、ほうじ茶、玄米茶、そば茶、杜仲茶など)、中国茶(ウーロン茶、プーアール茶など)、紅茶、ハーブティーなどは、すべてグルテンフリー飲料となります。ただし、気をつけなくてはいけないのが、麦茶や大麦など含んだブレンド茶です。これらのお茶には、原材料に大麦が使われています。大麦のたんぱく質は、グルテリンとホルデインです。厳密には小麦のたんぱく質であるグルテニンとグリアジンから成る「グルテン」とは異なりますが、非常によく似た分子構造をしているため、グルテンの疾患がある人は避けている方が多いです。
はと麦(英語名:Job’s Tears / Coix seed)については、「麦」と名前についていますが、実際は麦ではなく、中国南部やインドシナ半島などの南アジアを原産とするイネ科ジュズダマ属の植物です。見た目や味は大麦や小麦よりはトウモロコシに近く、もちもちとした食感でかみ応えがあるのが特徴です。ハトムギの殻を除いて乾燥したものは、生薬名「ヨクイニン」と呼ばれ、漢方薬として用います。ハトムギはさまざまな豊富な栄養を含み、すぐれた利尿作用によるむくみの解消、シミやソバカスの改善、肌の保湿力を高めるなどの肌改善などの効果があります。また海外では、ハトムギはスーパーフードとしても注目されているグルテンフリー食材です。そのため、はと麦茶はグルテンフリー飲料になります。
そのほか、コーヒーやココア、スポーツ・健康飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、果汁系飲料、野菜系飲料なども、基本的にはグルテンフリー飲料がほとんどです。
スーパーやコンビニなど身近なお店でよく見かけるようになった甘酒ですが、甘酒もグルテンフリー飲料です。「飲む点滴」とも呼ばれている甘酒は、原材料にはお米が使われており、ブドウ糖やオリゴ糖をはじめ、ビタミンB 群、アミノ酸などの栄養素を含み、夏バテ予防にも注目されているドリンクです。また、酒粕ではなく米麹から作られた甘酒にはアルコールは含まれておらず、ソフトドリンクとして飲むほかに、スイーツや料理の材料にも活用できる食材です。わが家でも甘酒は常備しており、無糖ヨーグルトに少し入れたり、料理をするときにもうま味が豊富な甘酒を調味料として使っています。
最近では、巣ごもり消費やインターネットでの口コミの広がりで「麦芽飲料」の一時出荷が追いつかなくなり、販売休止を発表していました。カルシウムや鉄分を手軽に摂取できる麦芽飲料ですが、原材料に使われている「麦芽」とは、大麦を発芽させた麦粒のことです。麦芽飲料には、麦芽豆乳、麦芽コーヒー、麦芽パウダー入りココアなどがあります。これらにも大麦が使われているため、グルテンの疾患のある人は気をつけた方が良いでしょう。
これからの夏本番に向け、ご自身の体質や毎日の体調に合わせて、自分にあった水分補給を選び、暑い夏を元気に乗り切りましょう。