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「産後ダイエット」あきらめたほうがいい? 産後に生じたぽっこりお腹は「腹直筋離開」が原因かも!?
「ぽっこりお腹がどうしても改善しない…、もう何をしても戻らない?」妊娠・出産によって生じる体のトラブルをマイナートラブルといい、悩んでいる女性はとても多いです。「産後ダイエット」に励んでもなかなかいい結果が出ないとあきらめている人は、この記事で解決するかもしれません! 今回は、理学療法士でも知っている人が少ない貴重な情報をお教えしながら、ぽっこりお腹解消に導きます。
Contents 目次
「産後ダイエット」ぽっこりお腹が改善しない理由は何?
妊娠・出産によって生じる体のトラブルをマイナートラブルといいます。理学療法士が主に対応するマイナートラブルは、腰痛、骨盤痛、恥骨痛、尿もれやむくみなど多岐にわたります。
また、産後女性の30~40%が「腹直筋離開(ふくちょくきんりかい)」を伴っているという研究報告もあります。しかし、この腹直筋離開が生じていることに気づいていない人は多くみられます。
[下記の症状がみられる人は、腹直筋離開を生じている可能性が考えられます]
・産後から下っ腹がポッコリしている
・産後から皮膚の張りがなくなった
・腹筋に力が入りにくい
・咳やくしゃみをすると、お腹が膨隆したり、ドーム状になる
などの症状がみられる人は、腹直筋離開を生じている可能性があるため、産後ダイエットや腹筋運動などの体幹トレーニングを始める前に、まずは腹直筋離開が生じていないかチェックしてみましょう。
腹直筋離開とは
お腹を上下に走る腹直筋という筋肉があります。妊娠週数に伴い腹直筋が伸ばされ、真ん中にある「白線(はくせん)」が引き伸ばされてくる症状のことを腹直筋離開といいます。妊娠中には多くの妊婦さんが経験しますが、産後に腹直筋離開が残存する人もみられます。
妊娠中によくおこる症状ですが、妊娠していなくても肥満であれば男女問わず発症することがあります。
腹直筋離開が生じると、外観の問題だけでなく、腹筋の力が入りづらくなり、腰や背中にかかる負担が大きくなることで腰痛や骨盤痛へと発展する可能性があります。
腹直筋離開のチェック方法
[カールアップテスト]
1.あお向けに寝て、両ひざを立てます。頭の下にタオルを敷いても、敷かなくてもどちらでもよいですが、タオルを敷いたほうが、安全に行えます。
2.安静時の状態で、3か所(1.おへその高さ 2.おへそから3cm上の高さ 3.おへそから3cm下の高さ)に指をあて、指間距離(指が何本が入るか)をチェックします。
3.続いて、頭を胸に向かって持ち上げます。肩上部が床から離れる高さまででよいです。
ここでチェックすることは、頭を持ち上げたときに指を縦にあてて指が何本分入るかをチェックします。指が2横指以上入る人は腹直筋離開がうたがわれます。
正常では、頭を上に持ち上げたときは腹直筋が収縮するため白線の部分は硬くなり、指が入らないのが正常です。腹直筋離開のうたがいがある人は、指が深く入り、白線部分がやわらかく感じ、下からお腹がポッコリ出てくる感覚を感じます。
離開の「幅の変化」と部分の「深さ」を確認することがポイントです。
産後のぽっこりお腹がなかなかもとに戻らないという人は、腹直筋離開が原因かもしれません。次回は、腹直筋離開に対するセルフケアと修正エクササイズをお伝えします。