いよいよ師走の足音も近づいてきました。温かい煮込み料理を食べる機会も増えてきたのではないでしょうか。“ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「煮もの」。具材を煮込むときの基礎知識や、食の文化である郷土料理にも思いをはせて、クイズに答えてみてくださいね!
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【問題】
煮ものを作る際、味をよくするためやキレイに仕上げるために行う作業は、次のうちどれ?
□必ずだしをとる
□野菜は皮をむく
□最初に具材を炒めてから煮る
□必ず灰汁(あく)をとる
答えは………
「必ず灰汁(あく)をとる」です
灰汁(あく)は、食材自身がもっている渋みやえぐみなどのことです。ごぼうやれんこんなどの野菜は、切ってからそのまま置いておくと、空気にふれて黒ずんでくるのも灰汁が強い証拠です。煮込んでいる途中で灰汁をとることで、料理の仕上がりをキレイにして、雑味などを省くことができます。けれども灰汁は食材自体の味わいでもありますので、あまり神経質にとり過ぎてしまっても、うま味が少なくなってしまいます。
「煮もの」と言ってもいろいろな方法があります。方法と説明の組み合わせで間違っているものは、次のうちどれ?
□煮浸し・・・たっぷりの煮汁で煮て、そのまま漬け込み、濃いめに味をつける
□煮つけ・・・少なめの煮汁で、短時間で、さっと煮る
□含め煮・・・たっぷりの煮汁で煮て、そのまま煮汁の中にしばらく置く
□煮しめ・・・しっかりとコトコトと煮て、煮汁を残さず煮る
「煮浸し・・・たっぷりの煮汁で煮て、そのまま漬け込み、濃いめに味をつける」です
「煮もの」とひと言で言っても、いろいろな煮方があり、表現の仕方も変わってきます。「煮浸し」とは、多めの煮汁で煮て、そのまま味を含めていく方法なので、基本的には薄味で煮ることが多いです。魚などを焼いてから具材にかぶるほどの煮汁でさっと煮て、そのまま味を含ませたり、青菜や油揚げなどをさっと煮て、そのまま冷まして煮汁ごといただくといった調理法で、おいしい「煮浸し」ができます。
しょうゆ1カップ(200cc)を計量した場合の重量(g数)は、次のうちどれ?
□180g
□200g
□230g
□250g
「230g」です
調味料を計量スプーンや計量カップなどで計ってから使用する場合、グラムに換算すると分量が変わりますので、少し頭に入れておくと便利です。しょうゆ小さじ1(5cc)は6g。大さじ1(小さじ3=15cc)は18g。1カップ(200cc)は230gとなります。みりんやみそも同様です。塩は精製塩か粗塩(あらじお)かによって重量が変わってきます。精製塩は小さじ1=6gですが、粗塩は小さじ1=5gとなります。
「治部煮」(じぶに)という、温かい煮ものは、どこの郷土料理だと思う?
□北海道
□山形県
□石川県
□高知県
「石川県」です
石川県金沢の「加賀料理」のひとつである「治部煮」は、これからの寒い冬にピッタリな料理のひとつです。鴨肉や鶏肉に小麦粉やそば粉などを薄くまぶして煮る工程があり、煮ている様子が「じぶじぶ」しているとの由来や、人名から来た料理名だという説もあります。かぶや青菜などと一緒に炊き合わせると、トロミのある煮汁が冷めにくく体が温まる料理です。ぜひご自宅でも作ってみてはいかがでしょうか。
福岡の郷土料理である「がめ煮」。これと似た煮ものは、次のうちどれ?
□肉じゃが
□筑前煮
□かぼちゃの含め煮
□ぶり大根
「筑前煮」です
福岡県を代表とする「がめ煮」という料理を聞いたことはあるでしょうか。「がめりこむ」(寄せ集める)という方言から、この名前になったようです。鶏肉をはじめ、大根やにんじん、ごぼう、れんこんなどの根菜類や、こんにゃく、干ししいたけなどを煮込んだ料理で、煮込む具材や基本的な味つけは、まさに「筑前煮」と同じ。ただし、「がめ煮」で使う鶏肉は骨つき肉で、「筑前煮」は骨なしの鶏肉を使用する、「がめ煮」は最初に具材を油で炒めないが、「筑前煮」は炒めてから煮るといった若干の差はあるようです。