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“タロイモ+ココナッツオイル”を使った、ハワイらしくてヘルシーなビーガンドーナツが大人気!
島であるハワイは、物資をアメリカ本土から輸送で調達するため、物価が高くなってしまいます。それだけではなく輸送で時間が経ってしまうことから、野菜などは新鮮さが欠けることも。こうした事態を防ぐために、ハワイで地産地消が叫ばれて数年。ハワイに本来あるものから体によいものを作ろうと言う活動も盛んになり、アメリカ人にとって大好きなドーナッツショップがオープンしました。その魅力とは?
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2018年にカウアイ島で、フードトラック(キッチンカー)で始まった「HOLEY GRAIL DONUTS (ホーリー グレイル ドーナッツ)」というお店があります。2020年8月にオアフ島のワード地区にフードトラックを、2021年には同じくワード地区にショップをオープンしました。
環境にも、体にもよいことをモットーに始めたという共同創業者のハナ・Dreiling さんによると、開業するときに、ハワイらしい素材として、タロイモ、ココナッツオイルを選び、ドーナッツを作ることを考えたそう。
「タロイモは、ハワイの主食と言ってもいいくらい多くの人に愛されているものであるし、ハワイアン料理でもよく使われています。また抗酸化作用も高く、離乳食としても重宝されている食材です。100%カウアイ島とオアフ島のタロイモを使用することで、現地の農業者も支えたいとも強く思っています。
また、ココナッツオイルの原料であるココナッツは、飽和脂肪酸の中でも『中鎖脂肪酸』を多く含み、消化吸収がすみやかで分解が早いことが知られています。ココナッツオイルもタロイモ同様、抗酸化効果があり、免疫力もアップすると言われている、ヘルシーなハワイの定番の食べものです。これら2つを使ってドーナッツを作りたいと考えました。なお、砂糖はオーガニックのサトウキビを使用しています」(ハナさん)
ショップの中を見るとドーナッツが並んでいません。それは、お客さんが注文をしてからドーナッツを揚げるというスタイルをとっているからです。
でき立てはフレッシュで、ひかえめな甘みが感じられるしっとりとしたドーナッツとなっています。トッピングは現在60種類ほど。毎週メニューを変えているため、地元のお客さんのリピーターも多いそうです。
トッピングにもハワイらしいこだわりがあります。たとえばカウアイ島で作られているリドゲイトファームの チョコレート、マウイ島クラ地方のいちご、同じくマウイ島のチョコレートミルク、ハワイ産のグアバやフィンガーキャビアと呼ばれるライムなど……。ハワイ産の農産物を使い、ハワイ諸島の農業者と協力をしながらトッピングのメニューを増やしています。また、コーヒーやお茶に使うミルクも自家製のカシューナッツミルクを使用しています。
体によいものを提供するだけでなく、なるべく環境によいものを、という思いから、ドーナッツを入れる箱やワックスシートは、堆肥化可能なものでできています。
2022年4月には、ワード地区から近くのホールフーズのあるビルにのショップを移転する予定の「ホーリー グレイル ドーナッツ」。メニューの開発にもますます力が入りそうです。
取材・文/堀内章子