人の体の5%を構成するミネラル。栄養素の代謝をスムーズにするビタミンに対して、ミネラルは、体内では細胞の新陳代謝やエネルギーの発生など多くの生理作用を担っています。さて、そんなミネラルの中でも、体のエネルギー産生に深くかかわっていると言われる「マグネシウム」。いったい体のどこに存在しているの? どんな食べものから摂取することができるの? “ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「マグネシウム」です。
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問題1 「マグネシウム」は、60~65%ほどが体内のある部分に含まれています。その部分とは次のうちどこ?
□脳
□筋肉
□骨
□肝臓
「骨」です
マグネシウムはミネラルの一種。成人の場合、体内に20~25g含まれており、そのうちの60~65%は骨に含まれています。残りは、肝臓や筋肉、血液などに、たんぱく質と結合して存在しています。マグネシウムは、300種類以上の酵素の働きをサポートするという、とても重要な役割を担っています。
問題2 1日の食事摂取基準で、「マグネシウム」の成人女性の推奨量は、次のうちどれ?
□270~290μg
□270~290mg
□340~370μg
□340~370mg
「270~290mg」です
日本人の食事摂取基準では、1日のマグネシウムの推奨量は、女性では18~29歳が270mg、30~49歳が290mg。男性の場合は18~29歳が340mg、30~49歳が370mgです。「マグネシウム」は、通常の食生活で過剰症になる心配はないとされています。
問題3 「大量に摂取すると、マグネシウム不足を招くおそれがあるものは、次のうちどれ?」
□乳製品
□アルコール
□玄米
□果物
「アルコール」です
問題2では、「マグネシウム」は通常の食生活で過剰症になる心配はないとお伝えしました。一方、肉料理ばかり食べる、加工食品や清涼飲料水などを多くとる、利尿剤、大量のアルコールを摂取するといったことを行うと、マグネシウムの吸収が妨げられ、不足を招く原因に。3度の食事は、いろいろな食材をとり入れて、バランスよくいただくようにしましょう。
問題4 摂取バランスとして、「マグネシウム」1に対して、2~3倍の割合で摂取するのが理想的な栄養素は、次のうちどれ?
□ビタミンA
□ビタミンC
□カルシウム
□鉄
「カルシウム」です
マグネシウムは、カルシウムやリンとともに、骨や歯の発育や強化を促す重要な役割を担うミネラルです。神経の興奮を抑え、筋肉の働きを正常化する働きがあり、血圧の正常化や体温調節にも関与しています。摂取バランスは、マグネシウム1に対して、カルシウムは2~3の割合が理想的です。
問題5 「マグネシウム」は、豆・種実類に多く含まれています。いちばん多く含まれているものは、次のうちどれ?(100g中)
□アーモンド
□ごま
□きなこ
□おからパウダー
「ごま」です
上記の食材100g中に含まれているマグネシウムは、「アーモンド」290mg、「ごま」360mg、「きなこ」260mg、「おからパウダー」150mg。上記以外にも、豆類や種実類は、全般的にマグネシウムを多く含んでいます。今挙げた食材を、一度に100g使用することは少ないですので、日々の料理やおやつなどにじょうずにとり入れることが、マグネシウムの摂取につながります。また、これらの食材にはカルシウムも含まれているので、マグネシウムとカルシウムの両方をとることができます。
問題6 問題5で挙げたもの以外で、「マグネシウム」を多く含んでいる食材は、次のうちどれ?
□いも類
□果実類
□きのこ類
□海藻類
「海藻類」です
マグネシウムは、豆や種実類以外には、魚介類や海藻類、野菜類などに比較的多く含まれています。肉類や乳製品には、あまり期待ができないので、洋食より和食中心の食事のほうが、マグネシウムを多くとれると言えます。また穀類では、精白の段階でマグネシウムを含む米ぬかや小麦ふすまなどがそぎ落とされてしまいます。したがって、雑穀系のご飯やパンのほうが、マグネシウムをとることができます。