Contents 目次
A夏はやせやすい
バッドチョイス
夏は汗をかき、食欲も落ちがちなため、やせやすいと思っている人が多いようです。けれど、夏は体の構造から考えるとやせにくいのです。冬は外気温が低いなか体温を維持するため、体温を作り出すのにエネルギーを使います。それに対し、夏は外気温と体温の差が少ないため、体温を作るためのエネルギーがかからないので省エネモードとなり、やせにくいのです。夏の体は燃費がいいといえます。
B夏は体が冷えにくい
バッドチョイス
冷えは寒い季節のものと思っている人もいるようですが、夏にも冷えは起こります。特にオフィスワーカーでエアコンの効いた室内にいると冷えやすくなります。室内用の羽織物を常備する、冷たいものを食べ過ぎない、1日1度は湯船につかるようにするなど、冷え対策をしましょう。また、体温調整をつかさどる自律神経は急激な外気温の変化で体をコントロールできなくなると言われています。外は猛暑で、猛暑の中からキンキンに冷えている室内に入り、また外に出て…をくり返すような生活を送っていると不調をきたします。冬のように衣服での調節もできないため、温度差が体に与える影響をもろに受けてしまいやすいのです。
C夏に体を動かしておくと秋バテを防ぐことができる
まあまあチョイス
夏バテは暑さがピークにくる8月などに起きやすく、その症状は、疲れやすい、だるい、胃もたれ、不眠、頭痛、肩こりなど。一方、秋バテが起こるのは9〜10月。夏の疲れが一気に出ることや、冷えで血液のめぐりが悪くなった状態を秋まで引きずることが一因と言われます。秋バテを防ぐには、夏のうちから自律神経の不調を軽減するため、朝の散歩などを習慣づけて体を動かしておくことに加え、湯舟に入るなど温活をしておくことが大切です。
D夏に落とした体重はリバウンドしやすい
グッドチョイス!
夏バテが続くと体重が減ってダイエットが成功したと思う人が多いのですが、夏の体重減少は寒暖差による食欲減退、汗をかくことによる水分減少、暑さから来る運動不足による筋肉量の低下などが主な原因。運動してやせた人以外は、体脂肪が減っているわけではないので一時的なものなのです。秋になって過ごしやすくなれば、夏の暑さで乱れていた自律神経が安定し、食欲も普通に戻ってきます。そのとき、「夏にやせたから少しくらい食べても大丈夫」という心理が働きやすく、かえってリバウウンドしてしやすいのです。
取材・文/野上郁子 イラスト/たなかのりこ