秋の魚と言えば、「さんま」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。さんまには脂がたくさんのっているイメージがあるかと思います。では、どのくらいの量の脂質があるのでしょうか。気になる脂質の働きは? さんまのカロリーと同じくらいの肉類は? “ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「さんま」です。
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問題1 「さんま」1尾(約100g)とカロリーが同じくらいの肉類は、次のうちどれ?
□牛サーロイン肉100g
□ラムロース肉100g
□豚ヒレ肉200g
□鶏もも肉1枚(260g)
「ラムロース肉100g」です
さんま100gのカロリーは287kcal。上記の肉類のカロリーは、上から313kcal、287kcal、236kcal、494kcalです。
栄養価が高い魚、「さんま」。秋に積極的に食べたい魚です。大きさにもよりますが、1尾はだいたい100g~150gほど。脂質が多いため、肉類よりもカロリーが高くなることもあります。とはいえ、さんまの栄養素は脂肪分の中に豊富に含まれていますし、さんまの脂肪は体によい効果をもたらす働きも。ですから焼くときなどに脂肪が落ち過ぎるのは、もったいないですよ。
問題2 問題1で「さんま」は「脂質が多い」と記載しましたが、100g中にどのくらいの脂質が含まれていると思う?
□10~15g
□15~20g
□20~25g
□25~30g
「20~25g」です
さんまの脂質分は、100g当たり約22.7gです。魚類の中では多く、同じ仲間の青背魚のさばなどよりも多く含みます。脂質分が多いと悪いイメージがあるかと思いますが、この脂質には、不飽和脂肪酸の一種であるDHAやEPAが豊富に含まれており、生活習慣病予防の効果や、脳を活性化するのに有効な働きがあると言われています。
問題3 おいしい「さんま」の説明として、ふさわしくないのは?
□身が大きい
□持ち上げたときにへたらない
□目のまわりが透明
□くち先が黒い
「くち先が黒い」さんまは、おいしいとは言えません
「さんま」を選ぶときに、いくつかポイントを知っておくとおいしいものを味わえるかと思います。まず、身はふっくらと大きく、しまっていて固く、タテに持ち上げたときにへたらないほど、しっかりしているもの。新鮮なさんまは黒い目のまわりが透明で澄んでおり、また、くち先が黄色いと脂がのっている 目安になります。新鮮でないさんまは身がやわらかいため、三枚卸しなどするときには身がくずれやすく、お刺身向きではありません。
問題4 「さんま」にないものは、次のうちどれ?
□胃
□腸
□ウロコ
□背ビレ
「胃」です
さんまは、塩焼きにすると内臓もおいしくいただける魚です。じつはこれは、さんまには胃がないからなのです。このような魚を「無胃魚」と言います。「無胃魚」には胃がなく、腸の部分も短いので、食べたものがお腹に留まる時間が短く、ほとんどがすぐに排泄されてしまいます。それが内臓のくさみのなさにつながっています。少し苦味はありますが、焼きさんまの味わいのひとつかと思います。
問題5 「さんま」の内臓にほとんど含まれていない栄養素は、次のうちどれ?
□たんぱく質
□ビタミンA
□ビタミンB12
□鉄分
「たんぱく質」です
内臓(腹わた)は、苦手という方も多いと思いますが、さんまの内臓は栄養が豊富ですので、ぜひ食べてもらいたいです。特にビタミンA(レチノール)の宝庫です。レチノールは目や肌の改善にも効果が高い栄養素です。また、貧血防止に効果的な鉄分やビタミンB12なども含んでいます。内臓のみで見ると、ほとんど含まれていないたんぱく質ですが、さんまの身には、たんぱく質が多く含まれています。