長いお休みで、いろいろなところに出かけ、久しぶりの顔合わせなどもあり、楽しく過ごした人も多いはず。しかし、ついつい飲みすぎたり食べ過ぎたりして、休みは明けたものの「なんだか体がだるい…」「疲れがとれない」という不調ぎみでなかなか調子が出ないな…と思っているかもしれません。そんな人におすすめ! 国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんの著書『体にいい煮込みおかず』から、休み明けの不調におすすめのレシピを3つご紹介します!
Contents 目次
食材の持つ「薬膳」の効果とは?
日々の食事の中でぜひ意識してほしい「薬膳」は、中医学(中国の伝統医学)の考えをもとに、季節や体調に合う食材選びがなされた食事のことを指しています。薬膳でとくに重視されるのは、病を治すということではなく、その前の「予防」です。疲れや肩こり、イライラなど、小さな不調が出る前に毎日の食事で体を整えていきましょう。
今回は、疲労や倦怠感に効き、さらにエネルギー補給をしてくれるような食材を使って作る「煮込みおかず」をご紹介していきます。まだまだ休日の疲れが抜けていない、という人はぜひお試ししてみて!
鶏とアスパラガスのコーンバター煮
【材料(2~3人分)】
鶏もも肉…1枚(300g)
アスパラガス…1束(4~5本)
ホールコーン缶…150g(固形量)
(A)
水…100ml
白ワイン…大さじ2
塩…小さじ1/2
バター…15g
粗びき黒こしょう…適量
【作り方】
(1)
アスパラガスは根元を3cmほど落とし、下半分はピーラーで皮をむく。長さを斜め4等分にする。鶏肉はよぶんな脂身を切り落とし、8等分にする。
(2)
フライパンにバターを熱し、鶏肉を皮面から入れて中火で焼く。焼き色がついたら(A)、コーンを加え、アスパラガスをのせる。煮立ったらフタをして、弱めの中火で6分煮る。器に盛り、粗びき黒こしょうをふる。
アスパラガスは「気」を補うとされ、疲労・倦怠感などにおすすめです。また、体液を作り、肺のうるおいを守ってくれます。肺が乾燥すると、体表を守る防衛の力が弱まりやすいとされているのでうるおいを補いましょう。
鶏と長いもの黒こしょう煮
【材料(2~3人分)】
鶏もも肉…1枚(300g)
長いも…200g
しめじ…1/2株
にんくに…1かけ
(A)
水…200ml
酒、しょうゆ…各大さじ1
オイスターソース…大さじ1/2
粗びき黒こしょう…適量
ごま油…小さじ1
【作り方】
(1)
じめじは石づきを切り落としてほぐす。にんにくはみじん切りにする。長いもはひげ根を除き、皮つきのまま大き目の乱切りにする。鶏肉はよぶんな脂身を切り落とし、ひと口大に切る。
(2)
鍋にごま油とにんにくを中火で熱し、鶏肉を皮面から入れる。焼き色がついたら裏返し、しめじ、長いもを加えて炒め合わせる。(A)を加え、粗びき黒こしょうをふり、煮立ったら弱めの中火で8分煮る。器に盛り、好みでさらに粗びき黒こしょうをふる。
長いもは滋養強壮の食材としてもなじみ深く、薬膳でもエネルギーを補う代表食材で、生薬としても使われています。疲労・倦怠感を感じるときには、メニューにとり入れてみましょう。
豚とレタスの酸辣煮
【材料(2~3人分)】
豚ロースうす切り肉 しゃぶしゃぶ用…150g
レタス…1/2玉(250g)
卵…2個
酒…大さじ1
(A)
水…300ml
酢、オイスターソース…各小さじ2
しょうゆ、しょうがのすりおろし…各小さじ1
鶏がらスープの素(顆粒)…小さじ1/2
片栗粉…大さじ1(同量の水で溶く)
こしょう、ラー油…各適量
ごま油…大さじ1/2
【作り方】
(1)
レタスは食べやすい大きさにちぎる。卵は溶いておく。豚肉は食べやすい大きさに切る。
(2)
フライパンにごま油を中火で熱し、豚肉を炒める。色が変わったら酒をふり、(A)を加えて煮立てる。火を止めて、水溶き片栗粉を回し入れる。すばやく混ぜて強めの中火にかけ、とろみをつける。煮立ったら溶き卵を回し入れる。
(3)
卵が固まってきたらレタスをのせ、フタをして中火で2分ほどしんなりするまで煮る。こしょうで味を整え、器に盛ってラー油をかける。
レタスは体にこもった熱を冷まし、水分代謝も促してくれます。食べすぎや味の濃い食事などは、体に熱と湿気がこもりやすい原因になります。
休み中に味の濃い食事が続いていたり、長期休み明けの疲れが心配なときは、ぜひ煮込みおかずの力を借りてみてください!
参考書籍
『主菜になるシンプルレシピ 体にいい煮込みおかず』(ワン・パブリッシング)
文/FYTTE編集部