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停滞期はこう乗り越える! 1年で24㎏減に成功したねこくらさんが教える「リバウンドしないダイエット」の極意
1年間で24㎏の減量に成功した人気インスタグラマーのねこくらりえさん。15万人超のフォロワーに支持されているインスタグラムからは明るい性格がうかがえますが、じつは「太っていたころは自分に自信がなく、自意識もこじれていた」とふり返ります。でも、ダイエット後は物事のとらえ方、考え方にも変化が生まれ、本来の自分を少しずつとり戻すことができたそう。今回はダイエットで得た心境の変化や停滞期の乗り越え方について教えていただきました。
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大幅にやせなくてもいい。1年後、いまより少しでもシェイプアップした自分に
「これまで何度もダイエットしてきましたが、いつも、すぐリバウンド…。それは、短期間に体重を落とすことだけが目的になっていて、その状態を維持することをまったく考えていなかったからだと思います。しかも、『食事を抜く』とか、『運動だけ』など偏った方法ばかりでした。今回のダイエットを通してわかったことのひとつは、『食事』と『運動』、その両方が大事だということ。栄養バランスを整えて、運動もして筋肉をつけることでやせる体になれます。対して、私がこれまでやってきたダイエットは、食事は抜くし、運動もしないから筋肉量は減り、代謝も低下する一方。やせたくてやっていたのに、結局『やせない体づくり』をコツコツしていたんです。だから、体脂肪率は43%超だったし、体年齢は65歳でした」
今回のダイエットは、標準体重の59㎏以下になることを目指してチャレンジ。とはいっても、期限を決めていたわけではありません。1年で目標を達成できたことは、自分でも驚きだったようです。
「20代の後半には2~3か月で15㎏くらい落としたことがありました。でも、それも食事を抜く極端なダイエットだったので、すぐに戻ってしまったんです。いくら急ピッチで大幅に落としても、もとに戻ってしまえば水の泡。やせた事実は一瞬の幻です。だから今回は、1か月1~2㎏減でも十分としよう。1年後、『1か月で5~6㎏やせたけれど、もとに戻ってしまって何も変わらない自分』より、『いまより少しでもシェイプアップした自分』になっているほうがいい。その思いでチャレンジすることにしました。実際のところ、これまでとは違って少しずつ体重も体型も変化していきました」
焦らない、無理をしない。停滞期だからこそ、基本が大事!
「少しずつ体重は落ちていったのですが、10㎏くらい落ちたときでもじつはあまり実感がなかったんです。10か月くらい経ったときにダイエット前の画像と現状の画像をあらためて並べてみたのですが、そのときようやく、見た目も、けっこう変わっていると思えてきたんです」
これまで、短期間でドカンと落とすダイエットばかりをしてきたねこくらさん。それに慣れていたからか、今回のように少しずつの減量は「変化」を感じにくかったのかもしれません。また、体重がぜんぜん変わらない、いわゆる停滞期的な時期もあったそうです。そんなときでも、「焦らない」。それも今回の成功の大きな秘訣だったとふり返ります。
「変わった実感がなかったり、体重が落ちなかったりすると、焦って食事を減らしたり、無理にハードな運動をプラスしたりしてしまいがちですよね。かつての私もそうでした。でも、停滞期だからこそ、基本に立ち返ることが重要だと思います。私の場合、1か月くらいの停滞期がありましたが、『あすけん健康度100点満点』『5分でもいいから運動』『睡眠をちゃんととる』。その3本柱をコツコツ続けていったところ、また体重が減り始めました」
さらにダイエットを続けるにはメリハリも大切。1週間のうち1日は「ダイエットを休む」と決め、その日は何を食べてもOK!運動もしない!そんな甘やかしの日を設けているそう。
「日曜日はダイエットを忘れて好きなものを好きなだけ食べます。最初のうちは唐揚げや、インスタントラーメンを食べていましたが、数か月すると味覚や嗜好が変わってきたのか、ジャンクなものを食べたいという気持ちがだいぶ減っていきました。いずれにしても、日曜日は栄養や太ることもおかまいなしに、好きなものを食べているんです。
『ダイエット=好きなものは食べられない』と思う人も多いと思います。でも、私は週に1回、こんなに甘やかした食事をしても1年で24㎏減量することができました。こういったリフレッシュも必要。そして、こういう日があってもほかの日はちゃんと続ける。そのバランスを保ちながら、自分の気持ちや体とうまくつき合っていくことが大事だと思います」
「太っていること」に一番偏見を抱いていたのは、自分自身
ダイエットによって変わったのは、体重や体型だけではありません。気持ちや物事のとらえ方にも大きな変化があったといいます。
「もともと明るい性格ではあるのですが、自分が太っていくにつれ、『自分なんて』と思うことは多くなっていたし、なるべく表には出さないようにしていたけれど、心の内では自意識がこじれまくっていました。たとえば、タクシーの運転手さんが横柄な態度で接してきたとき、『やせている女性にはそんな態度とらないくせに…』とか思ってしまうことも。いま思えば、太っているからではないことはわかりますが、当時の私はなんでもかんでも『太っているせい』と思っていました。『太っている女性像』を勝手につくり上げ、太っていることに一番偏見を抱いていたのは、自分自身だったのだと思います」
「やせること」が目的ではない。大事なのは、やせてどうなりたいか
「私自身、今回のダイエットによって『人生が変わった』と思っています。前向きに物事をとらえられるようにもなったし、太っていたころは自分には将来の展望が何もないと思ったけれど、ダイエットを成し遂げたいまは、自分もやればできることがある、そんな自信もつきました。それから私は妊活や派遣切りなども体験してきましたが、そういったことは、自分の努力だけではどうにもならない部分も大きいと思うんです。それに対して、ダイエットは自分自身の頑張りしだい。そう考えると、じつはダイエットって、難しいことではないんじゃないかなと思います」
さらに、「やせる」ということより、「やせて、どうありたいか」が大事だと、ねこくらさんは語ります。
「インスタグラムのフォロワーさんと交流することも多いのですが、『理想の体重になったけれど、太るのが怖くて好きなものは食べられません』『やせたけれど、太りたくないから家族と旅行もいけない』―そんなコメントをいただくこともあります。ダイエットを始めるときって、理想の自分を描くところから始まると思うんです。やせて好きな服を着て出かけたいとか、スリムな姿で家族と楽しく旅行したいとか…。でも、やせることだけに没頭してしまうと、その目的を見失ってしまいがち。『やせること』、それ自体が幸せなのではなく、大事なのは、『その後どうありたいか』。どういう状態が、自分にとっての幸せなのか。そこを見失わないことが、ダイエットをするうえでとても大切なんじゃないかなと思います」
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運動嫌いでジャンクフード好き。そんなねこくらさんが見事、24kgの減量を成功させたダイエット秘話を4回にわたりお届けしてきました。継続が大切だとわかっていてもなかなか実践できない、三日坊主で終わってしまう…そんな人はぜひ、ねこくらさんのダイエットのコツを参考にしてみてはいかがでしょう。
◆ねこくら りえ
38歳、82kgで一念発起し“人生最後のダイエット”に挑戦。コロナ禍に引きこもってアプリでの栄養管理とYouTubeの宅トレを用い自力で、1年間で24kgのダイエットに成功。自身のダイエットの様子を発信しているInstagramはフォロワー数15万人以上と大人気。現在、各SNSで情報発信中。
Instagram:https://www.instagram.com/nekokurarie_diet/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCspm2Uxtolvrc2pcNwnDivw
取材・文/柿沼曜子