お水、お茶、コーヒー、汁ものなど、みなさんは日々、さまざまな飲みものを飲んでいるのではないでしょうか。では、今挙げたドリンクはすべて「水分」として換算してよいものだと思いますか? また、コーヒーなどに含まれている「カフェイン」は、ダイエットにどのような影響があると思いますか? 何かを体にとり入れようとするとき、知って選ぶか知らずに選ぶかで、のちのち大きな違いが生まれてくることも。ダイエットコーチとして700人以上を成功へと導き、ご自身も21歳のときと出産後に2度の20㎏やせに成功したダイエットコーチEICOさんに、飲みものに関する「ナイスチョイス」と「バッドチョイス」を教えていただきました!
Contents 目次
1日の水分摂取量に含めてもいいものは次のうちどれ?
じょうずにやせるのにはしっかり水分をとることも大切。この中で水分摂取量として含めてもよいものはどれだと思いますか? 選んだらさっそく、EICO式でチェック!
A 麦茶
B カフェインレスコーヒー
C 炭酸水(無糖)
D みそ汁、スープ
ナイスチョイスは………
AとCです!
【水分のとり方のポイント】
通常、私たちが1日に必要な水分量は体重✕30ml。体重が50kgなら、1500mlの水分が必要となります。水のほか、カフェインを含まないお茶や、糖類や人工甘味料が入っていない炭酸水などで、毎日この水分量を補給するようにします。お茶は、麦茶以外に、ルイボスティー、コーン茶などもよいでしょう。緑茶やコーヒーで水分をとったつもりになっている方もいますが、カフェインの利尿作用で水分が出てしまい、脱水状態になっている場合も多いので注意が必要です。なお「カフェインレスコーヒー」は「いまいちチョイス」。カフェインはゼロではないので、飲み過ぎに注意!
また、みそ汁やスープは必ず塩分を含みます。この量を増やせば、塩分も増えてしまいます。食事のときに飲むみそ汁=200mlは純粋な水分にはカウントせず、ほかの飲みもので水分をとることが大切です。
コーヒーのダイエット効果について正しいのは?
コーヒーのダイエット効果として正しいと思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
A脂肪が燃えやすくなる
B代謝が上がる
Cむくみが減る
D食欲が抑えられる
ナイスチョイスは……
A、B、Dです!
飲み過ぎに注意したいコーヒーですが、カフェインにはうれしい働きも多くあります。
まず、運動と組み合わせることによって、脂肪燃焼の手助けをしてくれる働きがあります。
体内で脂肪を燃焼させるには、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解することが必要。そのときに働くのがリパーゼという酵素ですが、コーヒーに含まれるカフェインにはその働きを活発にする作用があります。ただし、脂肪を燃焼するには運動と組み合わせることが必要です。
また、体温を上げる働きにより代謝も上がります。
体温が1℃上がると、基礎代謝量は13%アップするといわれています。カフェインには体温を上げる働きがあるので、コーヒーを飲むと基礎代謝も上がるといえるでしょう。とはいえ、代謝をアップさせるなら歩くことがいちばんです。
適量ならば、むくみにも効果的です。でも飲み過ぎは逆効果なので「いまいちチョイス」です。
カフェインにはむくみ解消効果があり、コーヒー1~2杯であればその効果を得られます。しかし、それ以上飲むと、利尿作用により体は脱水症状を起こして水分をため込むため、逆にむくむようになります。コーヒーを飲んで、のどが乾いたと感じるなら、飲み過ぎている証拠です。
そして、食事の30分前に飲めば、食事量をセーブできます。
コーヒーに含まれるカフェインは交感神経に作用し、摂食抑制ホルモンであるコレシストキニンの放出を刺激するため、食欲を抑えることができます。ただし、その効果が表れるのに30分~1時間かかるため、食事直前にコーヒーを飲んでも間に合いません。食事時間が決まっているなら、その30分前くらいに飲むとよいでしょう。
夏、朝いちばんに飲むのに最適なのは?
夏の朝、目覚めの1杯として最適と思うものを選んだら、さっそくEICO式でチェック!
A水(湯冷まし)
Bお湯
Cレモン水
D冷たい炭酸水
ナイスチョイスは…
すべての選択肢です!
【寝起きの水分補給について】
胃腸を目覚めさせるため、寝起きに水分全般をとることはよいことです。それぞれの選択肢のよい点を説明していきましょう。
起きがけに飲む1杯の水や湯冷ましは、胃や腸の刺激となって食欲が引き出され、消化をしやすくなります。また、お湯は消化器に刺激を与えて目覚めさせるだけでなく、温めることで血行を促進し、代謝アップし、体内の老廃物を流すといった効果も望めます。ただし、起き抜けは感覚が鈍くなっているので熱過ぎるお湯でのどをやけどしないように注意。冷ましながらゆっくり飲んでください。
レモン水もナイスチョイス。レモンに含まれるクエン酸には殺菌効果があり、寝起きの口の細菌の増殖を抑えることができます。レモンの香りには空腹感を抑え、食べすぎを予防する働きが。また、キレート効果により、カルシウムの吸収率がアップし、骨をじょうぶにする効果も! 朝、糖分の多いジュースを飲む習慣のある人は、レモン水に切り替えるのもよいでしょう。
冷たい炭酸水はどうでしょうか。炭酸の刺激により、腸のぜん動運動や胃酸の分泌を活発にする効果が望めます。便秘の場合、冷たいほうが刺激となって効く場合もあります。温度が低いほうが、水分が細胞に吸収されにくく、排泄作用につながるからです。
夏は、ほかの季節と違い、夏バテで体がだるい、重い、すっきり起きられないという人も多いため、緑茶、ブラックコーヒー、カフェオレなど、カフェインを体に入れたほうが起きやすい場合もあります。また、冷房を切って寝ていて体に熱がこもっている場合は、冷たい飲みもののほうが過剰な熱を冷ましてくれます。
明日の朝、何を飲みますか? そのときの体調に合わせて飲むものを選んでくださいね!
取材・文/野上郁子 イラスト/たなかのりこ