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1日に摂取する総エネルギーのうち、何割を脂質からとるのが理想的?~ダイエットに役立つ栄養クイズ~
私たちが活動するためのエネルギー源となる脂質。大切な栄養素のひとつなのですが、「脂質」と聞くだけで「ダイエットに悪そう!」と拒否感をおぼえる人がいるかもしれませんね。では、健康な生活を送るためには、どんな脂質をどのくらいとればよいのでしょうか。「体によい」と言われる油脂分は、どんな食材に含まれているのでしょうか。“ダイエットに役立つ栄養クイズ”、今回のテーマは「脂質」です!
Contents 目次
問題1 1日に摂取するすべてのエネルギーのうち、脂質からとるエネルギーは何%くらいが望ましいと思う?
□5~10%
□10~20%
□20~30%
□30~35%
「20~30%」です
1日にどのくらいのエネルギーを、脂質からとればよいでしょうか。脂質のとり過ぎはよくないというイメージが強いと思いますが、脂質も大切な栄養素です。理想的なのは、1日に摂取するエネルギーの20~30%を脂質からとる、という考え方です。1日に2.000kcal摂取する場合、そのうちの20~30%のカロリー、言い換えれば400~600kcalを脂質からとるのがよいということになります。これは脂質の重量で言うと44~67gに当たるので、約55gが目安だといえます。調理するときに使用する油脂類と、食材に含まれる油脂にも目を向けて、日々の脂質摂取を心がけたいです。
問題2 次の肉類の中で、コレステロールが一番多いのはどれ?(100g比較)
□鶏もも肉
□豚ロース
□牛サーロイン
□ラムロース
「鶏もも肉」です
「コレステロール」は脂質の一種で、細胞膜の構成成分として重要なものですが、とり過ぎてしまうと、血液中に増え過ぎて、高脂血症や動脈硬化などの病気を引き起こす原因になります。上記の食材100g中に含まれるコレステロールは、上から89mg、61mg、69mg、66mg。肉類はコレステロールが高いイメージが強いと思いますが、肉質よりも内臓類などに多く含まれています。
問題3 脂肪の構成成分である脂肪酸の働きにより、血液中のコレステロールを増やしてしまうものは次のうちどれ?
□オレイン酸
□リノール酸
□ドコサヘキサエン酸(DHA)
□パルミチン酸
「パルミチン酸」です
脂肪酸の構造は、炭素を中心に水素が結合していて、端に酸素がついています。この結合の仕方の違いにより「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。上記の中では、パルミチン酸のみが「飽和脂肪酸」で、オレイン酸、リノール酸、DHAは「不飽和脂肪酸」の仲間です。「飽和脂肪酸」は、豚脂(ラード)や、牛脂(ヘッド)、バターなどの油脂類に多く含まれています。これらの油脂類には、とり過ぎることで血液中の中性脂肪やコレステロールを増やす働きがあるため、注意が必要です。
問題4 次の不飽和脂肪酸のうち、違う仲間はどれだと思う?
□オレイン酸
□アラキドン酸
□α-リノレン酸
□エイコサペンタエン酸(EPA)
「オレイン酸」です
上記は、すべて「不飽和脂肪酸」の仲間です。「不飽和脂肪酸」には「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」があり、オレイン酸のみ「一価不飽和脂肪酸」、その他は「多価不飽和脂肪酸」の仲間です。「多価不飽和脂肪酸」は脂肪酸の構造の違いから、さらに系列が分かれ、体内での働きも違ってきます。「不飽和脂肪酸」は、「飽和脂肪酸」に比べて体への働きによい効果が期待できますので、同じ油脂でも「不飽和脂肪酸」を積極的にとりたいです。
問題5 脂肪酸を摂取する際の、望ましい比率は、次のうちどれ?(選択肢は「飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸」の数値)
□2:4:4
□1:5:4
□3:3:4
□3:4:3
「3:4:3」です
健康を維持するためには、種類の異なる脂質を過不足なくとるだけではなく、脂肪酸のバランスも重要になります。「飽和脂肪酸3:一価不飽和脂肪酸4:多価不飽和脂肪酸3」という摂取比率が望ましいバランスです。問題3でも解説した通り、「飽和脂肪酸」[は豚脂(ラード)や、牛脂(ヘッド)、バターなどに多く含まれます。「一価不飽和脂肪酸」はオリーブオイルなどに、「多価不飽和脂肪酸」は魚油やアマニオイル、えごま油、種実類の油などに多く含まれています。肉料理ばかりに偏らず、魚料理をとり入れたり、バターだけでなく植物性の油を使用するなど、さまざまな油脂類を食生活に組み込むようにするとよいでしょう。