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お酒の量はアルコールの濃度ではなく〇〇で考える!? お酒を飲まない人もぜひ知りたい「自分に合った飲酒量」のこと #Omezaトーク

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お酒の量はアルコールの濃度ではなく〇〇で考える!? お酒を飲まない人もぜひ知りたい「自分に合った飲酒量」のこと #Omezaトーク

楽しい食事や会話のおともに、お酒をたしなむ人も多いのではないでしょうか。ところがついつい飲み過ぎてしまうと体に害を及ぼすことも。ふだんはあまりお酒を飲まない私ですが、今回、ビールの老舗でもあるキリンが5月から団体向けに常設している「適正飲酒セミナー」を、ひと足早く受講する機会を得たところ…とても学びがあったので、ピックアップしてお伝えします!

監修 : FYTTE 編集部

ダイエット専門誌として1989年に雑誌創刊し、2016年よりWEBメディアに。ダイエットはもちろんのこと、ヘルスケア、ビューティなど体の内側からも外側からも美しくかつ健康でいるための体づくりのノウハウを、専門家への取材とともに紹介。“もっと、ずっと、ヘルシーな私”のキャッチフレーズとともに、編集部員も自らさまざまなヘルシーネタを日々お試し中!

Contents 目次

大手酒類メーカーであるキリンが「適正飲酒セミナー」の常設を決めたのは、お酒の有害摂取の根絶に向けて適正飲酒推進にとり組むことで、こころ豊かな社会を実現したいという思いがあるからとのこと。「有害摂取」とはまた、かなりハードな響きですが、お酒のどのあたりが「有害」で、どこまでなら「楽しく飲める」範囲なのか、知っているようでいて、案外知らないものなのではないでしょうか。

「適正飲酒セミナー」の講師を務めるのは、キリンアドコミュニケーションズ/キリンホールディングスの後藤沙耶香さん。今回は「お酒に酔うとは?」「お酒のリスクとは?」「お酒を楽しむには?」という3つの項目を柱として、お酒とのつき合い方を教えていただきました。

知っているようでいて知らない…「お酒に酔う」ってどんな状態?

「日本の酒税法では、アルコールを1%以上含む飲みもののことを『酒類』と定義しています。これがいわゆる「お酒」です。そしてお酒に含まれる『アルコール』とは酵母によって糖を発酵することで生まれるエチルアルコールのことです。

お酒は飲むと胃と小腸で吸収され、そのあと血液にのって全身を巡り、やがて肝臓で二段階で分解されます。まず、アセトアルデヒドに分解され、次に酢酸へと分解され、心臓や筋肉を通って炭酸ガスと水になります。

アルコールは血液によって脳へも運ばれます。そして脳の神経細胞に作用し、感覚を麻痺させます。これが『酔った状態』と言われるものです。酔いの程度は、血液中にどのくらいアルコールが巡っているのか(血中アルコール濃度)によって6段階に分かれます」(後藤さん)

体重60kgの、アルコールに強い男性の場合の例。『350ml1本』など、6つの段階の上に書いてある数字は、アルコールの量の目安をビールの量で表したもの。

 

「ほろ酔い期」よりも酔いの程度が進んでしまうと、適正な飲酒とは言えなくなってきそうですね。では、どのくらいの範囲までが適量と言えるのでしょうか。

お酒のリスクは「アルコール濃度」ではなく「純アルコール量」で考えよう

「先ほど見た『酔いの程度』の図からもわかるように、お酒はつきあい方によっては楽しみにも害にもなるものです。では、適正な酒量はどのように測ればよいのでしょうか。ここで注目したいのは、『純アルコール量』です。

『純アルコール量』は飲酒量×アルコール濃度×比重0.8で算出できます。たとえばアルコール濃度5%のビールを350ml飲んだときの純アルコール量は、『350×0.05×0.8=14』で、14gです。ビールメーカー各社によるグラム表示に向けた動きもあり、お酒によっては パッケージにこのような純アルコール量の表示があることもあります。

2024年2月に厚生労働省が公表した『健康に配慮した飲酒に関するガイドライン』では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、純アルコール量に換算して男性40g以上、女性20g以上としています。ただし、これはあくまでも参考値であって、この量なら飲んでいいということにはなりません。ちなみに1日当たり男性20g、女性10g程度の摂取で『ほろ酔い』程度になります。

量だけでなく、『お酒の飲み方』も大事です。たとえば一度にたくさんのお酒を飲んだり、相手に飲酒を強要したりするのは危険な行為です。短時間に多量のお酒を飲むことで、一気に『昏睡期』へ行くこともあり、アルコール中毒を起こす可能性があります。

『お酒が体に及ぼす影響は、個人の体質によっても、その日の体調によっても変わってくる』というのも、忘れてはならないポイントです。まず、遺伝による違いがあります。日本人などのモンゴロイド系の人々は、ヨーロッパ系やアフリカ系に比べてお酒に弱いと言われています。次に性差です。男性よりも女性のほうが弱いと言われています。年齢、そしてもちろんその日の体調によっても、影響の受け方に違いが出てきます。

アルコールを分解する酵素が非常に弱い人は、ごく少量の飲酒でも、強い動悸が引き起こされたり、急に意識を失ったりといった危険があります。体内からアルコールが抜ける時間も、最も早い人と遅い人では、4~5倍程度の差があると言われています。お酒を飲む、飲まないは個人の選択です。無理に勧められた場合は、あいまいに濁さずに断る勇気をもちましょう。お酒を飲めないことや、お酒を飲まないことは、悪いことでも空気を読めないことでもありません」

最後にキリンの推奨するお酒の飲み方“SLOW DRINK”について教えてもらいました。

心地よくお酒を楽しむには?~SLOW DRINKのすすめ~

講師の後藤沙耶香さん

「お酒とつき合う上で、自分が心地よく、楽しく飲める量を知ることが大事なのはもちろんですが、お酒の場では、お酒を飲める人も飲めない人も個性を尊重し合い、豊かな時を過ごすことが大切だと考えます。そこで、おすすめしているのが『SLOW DRINK』です。

だれかとゆっくり語らいながら飲めば、自然とゆっくりとした飲み方になります。また、料理と一緒に味わうことで、飲むペースもスローになり、空腹で飲むときよりも体への負担が少なくてすみます。時には水やノンアルコールをはさんで、自分に合った量を程よく楽しむのも大切ですね。お酒を飲みながら過ごす時間を、ゆっくりと味わう、そんなお酒の楽しみ方、『SLOW DRINK』を通して、みなさんに素敵な時間を味わってほしいと思います」

いかがでしたか。今回のようなセミナーによって、多くの人がお酒についての正しい知識を得られれば、お酒を交えて過ごす時間が、より魅力的になるように感じます。「適正飲酒セミナー」では「アルコール体質チェックパッチ」も行います。こうしたパッチテストで、自分の体質をチェックしてみるのもいいですね。私も自分の体と相談しながら、時にはお酒を片手に、いい時間を過ごしたいと思います。(編集まりりん)

 

Omezaトークとは…
FYTTE 編集部員が、みなさんの朝のお目覚ましになるようなダイエット・美容・健康小ネタをお届けするコラムです。

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