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お菓子やパン作りにも使えて万能! 「生搾りごま油」の健康効果とヘルシーでおいしいスイーツレシピ3つ
近年、オリーブオイルの高騰が止まらない! その中で注目されているのは「ごま油」。とくに「生搾りごま油」がおすすめなのだとか。「生搾りごま油」とは、ごまを煎らずに生のまま搾った油のこと。色は透き通った無色で「白いごま油」とも言われています。あまり聞いたことがないという人もいるかもしれませんね。また、一般的な「ごま油」との違いも気になります。
そこで今回は、元祖『太白(たいはく)胡麻油』(生搾りごま油)を製造販売する竹本油脂さんに教えてもらった「ごま油」の健康効果とスイーツレシピをお届けします!
Contents 目次
オリーブオイルの高騰で注目!「生搾りごま油」
近年の健康志向を受け、食用油の市場はオリーブオイルや亜麻仁油など健康効果が期待されるオイルが急速に伸びているそうです。ごま油も同様に伸びを見せているが、近年、オリーブオイルの高騰により、オイル市場にも影響が現れ、とくに「生搾りごま油」が注目されています。
「生搾りごま油」は、焙煎されたごまを使う茶色のごま油とは違い、白いワインのように透明で香りがないのが特長。「白いごま油」とも呼ばれていて、料理人、食通や健康意識が高い人たちにファンが多く親しまれてきました。オリーブオイルとは異なる魅力を発揮するということで、一般的にも浸透し始めています。
「生搾りごま油」ってどんな油?ごま油との違いは?
オリーブオイルの高騰を受けて注目を集めている「生搾りごま油」。
改めて、ごま油というと、香ばしい風味とコクのある味わいを活かし、主に中華料理や和食などに使う、茶色の食用油をイメージすることが多いかもしれません。これは、いわゆる「焙煎ごま油」で、焙煎したごまをしぼった油です。
「生搾りごま油」は、ごまをそのまましぼったフレッシュなオイルで、色は白ワインのように透き通った無色です。香りはありません。素材の持ち味を活かす万能オイルとして、和洋中はもちろん、お菓子やパン作りなど、ジャンルを問わず何にでも使うことができます。
「ごま油」の主な成分、栄養価
ごまは昔から体によいとされていましたが、ここ数十年で研究が進み、ごまの健康効果が科学的に証明されるようになっています。
ごま油の主な成分は脂質(50〜52%)「リノール酸」と「オレイン酸」で、それぞれ4割を占めています。オリーブオイルが健康によいとされる主な理由には「オレイン酸」が多いことがあげられており、ごま油にも多く含まれています。
研究では、この「オレイン酸」は、悪玉コレステロール(LDL)を増やさず、善玉コレステロール(HDL)を減らさないという働きがあることがわかっています。
「リノール酸」は、必須脂肪酸という体内で作ることができない脂肪酸であることから、食品でとり入れなければならない脂肪酸です。「オレイン酸」と合わせて摂取することで効果が高まると考えられています。
ごま油は、これらのバランスもよく強い抗酸化作用のある「ゴマリグナン」も含まれているため、健康効果が大変注目されています。
この「ゴマリグナン」は、サプリメントの分野でも注目を浴びており、ごまにわずか1%という微量に含まれる成分「リグナン」の総称です。セサミン、セサモリン、セサミノールなどがあります。
「ゴマリグナン」の種子は眠ったままですが、ごま油となったとき、油の酸化を抑え、体内に入ると抗酸化作用を発揮する物質です。セサミンが含まれていることから、さまざまな機能性が発表されており、とくにコレステロールの低下作用が注目されています。
また、ごま油に含まれるビタミンEも抗酸化に役立っています。
「ごまの力」ここがすごいポイント!
【調理編】
強い抗酸化作用を持つセサミンを含むことから、加熱しても酸化しにくい。においや風味がサラリとしているので、仕上がりが重くならない。天ぷらなどの揚げもの料理では油切れがよくカラッと揚がるのでおすすめ。
【栄養編】
強い抗酸化作用を持つセサミンと、ごま油にする過程で生まれる強い抗酸化成分(セサミノール)を含有。ごま油特有の抗酸化成分とビタミンEであるγ-トコフェノールの組み合わせにより、単独で摂取するより効果が期待できる。
「生搾りごま油」お菓子やパン作りにおすすめの理由4つ
お菓子作りといえば、バターですが、「生搾りごま油」を使うとさっぱりクリーミーに、そして素材の味を活かすことができます。
また、パン作りには、バターやショートニングが定番ですが、サラダ油やオリーブオイルを使ったパンも浸透しています。「生搾りごま油」を使用するとやわらかくふわふわでもちもちな食感に仕上がります!
1.液体油脂
常温で液体のためバターに比べて準備が簡単。また、生地がしまりにくいのも特徴です。
2.酸化しにくい
ごま油は、油脂全体の中でも酸化しにくく、とくに高温加熱に強い油です。焼き上がりが油っぽくなりにくく、冷めてもふわふわ、しっとり感が持続します。ごま特有の「セサミン」の抗酸化作用にも注目!
3.ノンコレステロール
植物油脂はすべてノンコレステロール。レシピによっては油脂の総量を抑えることができるのでカロリーカットにもつながります。
4.乳化性がいい(※)
乳化性がよいのでほかの食材と混ざりやすい。とくにチョコレートとは相性抜群です。ケーキ生地もムラなく仕上がります。
※乳化性とは…通常では混じり合うことがない水と油が細かい粒子になって、分散した状態で混じり合うこと。
油脂の中でも、ごま油は乳化が良好で安定していると、料理人の間で定評がある。
作業時間20分以内で作る。簡単おいしい!ヘルシーおやつ3つ
【チョコトリュフ】
<材料 15個分/1個 60kcal>
・板チョコレート 100g
・生クリーム 50ml
・生搾りごま油(太白胡麻油) 小さじ2
・ココアパウダー 大さじ3
<作り方>
1.ボウルに板チョコレートを割り入れ、生クリームを加えて湯せんにかける。
2.チョコレートが溶けたら湯せんからおろし、生搾りごま油を加えて静かに混ぜる。しっかり混ざり乳化したら、バットに流し入れ冷蔵庫で冷やし固める。
3.ひと口大に丸め、ココアパウダーをまぶす。
■ポイント!
チョコレートは分離しやすいため、湯せんにかけている際に混ぜすぎないように注意! お好みで洋酒を加えると風味よく仕上がります。ココアパウダーの代わりに粉糖や抹茶パウダーと粉糖を合わせたものもおすすめ! 生搾りごま油を使えば溶かす作業も不要でくちどけなめらかな舌ざわりに仕上がります。
【しっとりバナナマフィン】
<材料 6個分/1個 265kcal>
・バナナ 3本
A ホットケーキミックス 200g
A 卵 1個
A 砂糖 大さじ3
A 牛乳 大さじ3
A 生搾りごま油(太白胡麻油) 大さじ3
<作り方>
1.バナナ1本を薄い輪切りにする。オーブンは180度に予熱する。
2.ボウルにバナナ2本を入れて、フォークでつぶす。
3.別のボウルにAを入れて、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
4.2のバナナを加えて混ぜる。
5.マフィン型に生地を7分目まで入れ、薄切りにしたバナナをのせる。
6.オーブンで30分焼いて完成。
■ポイント!
混ぜて焼くだけの簡単レシピ。生搾りごま油は液体なので、作業もしやすいです。
【フルーツローチョコフォンデュ】
<材料 12個分/バナナ・いちご1個ずつ 74kcal>
・バナナ 1本
・いちご(小粒) 6個
A 生搾りごま油(太白胡麻油) 25g
A ココアパウダー 15g
A メープルシロップ(または、はちみつ) 20g
<作り方>
1.バナナは皮をむいて6等分に切る。バナナ、いちごは爪楊枝を刺して冷凍庫で冷やし固める。
2.ボウルにAをあわせ、湯せんにかけてなめらかにする。凍った1をくぐらせ器に盛る。
■ポイント!
カカオバターやココナッツオイルの代わりに生搾りごま油を使用することで、生チョコのようなコクのある、なめらかなソースになります。
ざらざらと口当たりが悪くなってしまわないよう、生搾りごま油とメープルシロップをしっかり乳化させましょう。
これから迎えるクリスマス。そして、年末年始などのイベントシーズンに、簡単でおいしい手作りお菓子をぜひ、作ってみてください!
おすすめのスイーツレシピはたくさん!
次回もヘルシーでおいしい! スイーツレシピをお届けいたします。
監修・協力/竹本油脂 マルホン胡麻油 https://www.gomaabura.jp/recipe/special/okashi_recipe/
文/FYTTE編集部