「忙しくて自炊なんてできない」「ついコンビニごはんで済ませてしまう」そんな人でも大丈夫!糖尿病専門医の薗田先生によれば、コンビニやスーパーで買えるお惣菜をじょうずに組み合わせるだけで、血糖値を安定させながら脂肪をためにくい“やせる食事”がつくれるんです。書籍『“血糖値”を制して脂肪を落とす!完全無欠のやせる食事ビジュアルBOOK』(著者/薗田憲司)から、Part3では、コンビニ・スーパーのお惣菜で作る「やせる食事」をご紹介します!
Contents 目次
組み合わせ編 基本をチェック!

「忙しくて料理をする時間がない」「毎日自炊は大変」そんな人でも安心…! なんと、コンビニやスーパーで買えるお惣菜をうまく組み合わせれば、手軽に“やせる食事”を実現できるのです! 今回は組み合わせの基本ルールをご紹介します。
食事は「主食+主菜+副菜」をそろえるのが基本。栄養バランスが整い、よぶんなカロリー・糖質・脂質を抑えられ、太りにくくなります。
1.主食(炭水化物:糖質+食物繊維)
・パックごはん(小盛り100~150g)
…お惣菜は塩分が多めで、おにぎり、めんを主食にすると塩分過多になるのが課題。「パックごはん」の小盛り(100g、150g)は糖質も適量で塩分0g。
2.主菜(たんぱく質)
・肉・魚・大豆製品・卵のお惣菜や冷凍食品など
…栄養成分表示があり、エネルギー、たんぱく質、脂質をコントロールしやすいのがお惣菜のメリット。たんぱく質がとれ、脂質控えめの主菜を選びましょう。
3.副菜(ビタミン・ミネラル・食物繊維)
・カット野菜や海藻サラダ、冷凍野菜、即席のみそ汁など
…カット野菜のサラダ、冷凍野菜、もずく酢、味つきめかぶなどを副菜にして食物繊維をプラスして。ドレッシングは、ノンオイルを選ぶと脂質オフに。
さらに、買うときはパッケージの栄養成分表示をチェックして、 目ばかり力をつけましょう!
1.まずはエネルギー量
…難しく考えず、手にとったお惣菜が何kcalかを見ることから始めて。慣れてくると、見るだけで食品のエネルギー量を予測できる目ばかり力がつきます。
2.慣れてきたらPFCバランス・塩分量
…「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」の量をチェックしてみましょう。さらに、「食塩相当量」を見る習慣をつけて減塩できれば、お惣菜選びの達人に!
コンビニの食品は糖質量も表示されていてメニュー選びがしやすいのがうれしいポイント! さっそく今日から実践してみましょう。
今日からマネできるコンビニ食の組み合わせ術
基本の「主食+主菜+副菜」を押さえたら、次は実際にどんな組み合わせを選べばよいのかが気になりますよね。ここからは、実際の組み合わせと選び方をご紹介していきます。ポイントを押さえて選べば、ムリなく続けられる健康的な食事になること間違いなし!
冷凍食品の鶏むね肉から揚げは低脂質な優秀主菜!

冷凍「鶏むね肉のから揚げ」はダイエット中の揚げ物欲を満たす味方。100〜120g(3〜4個)をレンチンし、せん切りキャベツを添えてノンオイルドレッシングで。キャベツを先に食べれば血糖値スパイクも防げます。
鶏むね肉やささみは鶏もも肉より低エネルギー・低脂質。冷凍食品なら量を調整しやすいので、脂質オフの鶏むねやささみを常備すると便利です。揚げものには、消化を助けて食物繊維もとれるせん切りキャベツを添えるのがおすすめです。
★お肉の主食にこの冷凍食品もおすすめ★
・鶏ささみ天
・ささみ磯部揚げ
・梅しそささみ焼き
・鶏むね肉とブロッコリー
・大豆ミートのから揚げ、ハンバーグなど
ダイエット中だって粉ものOK! 冷凍の海鮮お好み焼きを主役に

水溶性食物繊維がとれる海藻サラダはノンオイルドレッシングで。海鮮お好み焼きは小麦粉・いか・えび・卵入りで「主食+主菜」となり、豚玉や広島風より糖質・脂質が少なくダイエット向きです。
コンビニの冷凍「海鮮お好み焼き」は1枚で糖質約40g、脂質も控えめでダイエット中に安心。食べ切りサイズで食べすぎやソースのかけすぎも防げます。ただし豚玉は脂質が多く、広島風や厚焼きは糖質が多めなので注意が必要です。
ダイエット中にまさかのカップめん!? サラダをつけて食物繊維ファーストに

カット大根サラダに乾燥わかめを加えて食物繊維をプラス。カップうどんの前にサラダを食べて血糖値上昇を抑えましょう。たんぱく質は油揚げや温泉卵から補給。塩分が多いのでスープは2~3口にとどめて減塩を。
お惣菜のうどんは糖質が多め。ミニサイズではもの足りないときは、大盛りでないカップうどんなどを選ぶのが◎。温泉卵をトッピングして糖質偏りを防ぎ、副菜にカット野菜やわかめサラダを加えれば、食物繊維とカリウムで血糖値上昇を抑え、塩分排出にも役立ちます。
Q&A! 血糖コントロールのお悩みに専門医が回答

ここまで、コンビニやスーパーのお惣菜を使った“やせる食事”の組み合わせをご紹介してきました。とはいえ、実際に始めてみると「これって食べていいの?」「続けられるか不安…」など、疑問や悩みも出てくるはずです。
最後は、みなさんからよく寄せられるお悩みや疑問に薗田先生が答えてくれました! 血糖コントロール生活をムリなく続けていくヒントにしてみてくださいね。
Q.甘いものをつい食べすぎてしまいます
もしかして、食卓にお菓子、果物が常に置いてありませんか? 食卓にお菓子や果物を置くとつい手が伸び、間食が増えがち。引き出しにしまう、買い置きをやめるなど、甘いものから離れる環境作りも血糖コントロールに役立ちます。
Q.血糖値を下げるために運動をしたいけれど時間がありません
ウォーキングや筋トレでなくても、簡単な運動で食後血糖値は下げられます。おすすめはイスの立ち座りスロースクワット。食前にイスに座った状態からゆっくり立つ、ゆっくり座る動きを10回くり返すだけで下半身の筋肉が働き糖が使われます。さらに、寝転んでできるカエル足体操も効果的。詳しくは著書やYouTube(@kettou_ojisan)を参考にしてみてください!
Q.更年期で脂肪が増え、血糖値が高めになった
更年期には女性はエストロゲン、男性はテストステロンが減り脂肪がつきやすく、インスリンも効きにくくなります。加齢で膵臓のβ細胞が減ることも食後高血糖の原因に。対策は筋肉を育てること。食事でたんぱく質を補い、有酸素運動に加えてスクワットなど下半身の筋トレをとり入れましょう。皿洗いや掃除、買いもの、犬の散歩など日常の動きも血糖値を下げる助けになります。
コンビニやスーパーのお惣菜でも、主食+主菜+副菜を意識すればやせる食事をムリなく続けられるはず! ぜひ今回の記事を参考に、血糖コントロール生活を始めてみてください!
参考書籍/『“血糖値”を制して脂肪を落とす!完全無欠のやせる食事ビジュアルBOOK』(Gakken)

著者/薗田憲司(血糖おじさん)
そのだ内科 糖尿病・甲状腺クリニック 渋谷駅道玄坂院院長。糖尿病専門医。年間1万件以上の外来を担当。糖尿病患者の父を持ち、自身も食事改善を実践。外来では患者1人にかけられる時間が限られているため、多くの糖尿病患者やダイエットに悩む人に役立つ情報を発信したいとの思いから、SNSを開設。血糖値とダイエットの関係性や食事のアドバイス、糖尿病の最新事情などを発信している。著書に『“血糖値”を制して脂肪を落とす!完全無欠のやせる食事ビジュアルBOOK』(Gakken)ほか。
イラスト/ミツコ
文/FYTTE編集部



