良質の油を適量とることはダイエットの常識ですが、40代にとって自分に合った油を見極めることはもっと大事。
今回は、40代がダイエットするための油の賢い選び方を足立さんに教えていただきます。前回に引き続き、足立さん監修の『40歳からのやせる食べ方』(学研プラス)からお伝えしましょう。
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油は賢く選んで使い分ける
「肥満などの原因は主に糖質で油ではないという研究報告が次々と発表され、これまでの常識がひっくり返ってしまいました。どうやって油とつき合うか、これは40代にとって大事なポイントです」と管理栄養士の足立香代子さんは話します。
油は種類によっては太りやすくもなりますが、また一方では美肌や髪、ダイエットのサポートになる頼もしい存在です。油に関する情報は日々更新されており、「植物性だからヘルシー」なんて思っていませんか。
「油を植物性、動物性の2つに分けて考えるのは完全に時代遅れです。植物からつくる油、肉や乳製品の油はどちらも脂肪酸という成分が集まってつくられており、脂肪酸レベルで見れば原料で分ける意味は全くありません」(足立さん)
脂肪酸には酸化しにくい飽和脂肪酸、酸化しやすい不飽和脂肪酸があります。また化学式の違いで分けると、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸という分類もあり、すべての油はどんな脂肪酸が多いのかで、油の性質、健康に役立つ働きが変わってきます。
40代の油の選び方3つのポイント
(1) 常備するならエクストラバージンオリーブ油
オリーブの果実をしぼり、ろ過しただけのオイルがエクストラバージンオリーブ油(EVO)。
「オリーブオイルの成分、ポリフェノールがそのまま含まれており、これがさわやかな香りや渋みなどの味わいになってきます。EVOの脂肪酸の多くはオレイン酸で、酸化しにくく便秘改善を助けます。
ポリフェノールは交感神経を刺激して脂肪の燃焼促進し、オレイン酸はインスリンの働きを助けて血糖値を上げにくくし、どちらも太りにくい体づくりを助けることが期待されています」(足立さん)
ピュアオリーブ油というのもありますが、こちらは化学処理で精製し、バージンオリーブ油をブレンドしたオイルで、ポリフェノールは含まれていません。
選び方のポイント2つ目は、加熱に適したor適さない油についてチェックしていきましょう。