カフェインは、コーヒーだけでなく、紅茶や緑茶、コーラ、ココアなど多くの飲みものに含まれていることを知っていますか? 最近は、デカフェの紅茶への注目度もアップ! そこで、日本紅茶協会認定ティーインストラクターの森田麗子さんに、紅茶のカフェインについて教えてもらいました。
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「デカフェ」はカフェインを抜いたもののこと
最近よく見たり聞いたりするようになった「デカフェ」という言葉ですが、これは、カフェインを含んでいるものからカフェインを取り除いたもののこと。カフェインはゼロではなく、わずかながら残っています。
ほかに「カフェインレス」や「ノンカフェイン」もありますが、違いがわかりますか?
「カフェインレス」はカフェインを少量含んでいるもの、「ノンカフェイン」「カフェインフリー」はカフェインが含まれていないもののことをいいます。
カフェインというと、真っ先に思い浮かぶのがコーヒー。でも、紅茶や緑茶、コーラ、ココアなどの飲み物のほか、チョコレート、栄養ドリンクなどにも含まれています。
「じつは、同じ量のコーヒー豆と紅茶の葉を比べると、カフェインは紅茶のほうがたくさん含まれています。そのため『紅茶のほうがカフェインの含有量が多い』と思っている人も多いのですが、カップ1杯で考えると、逆転して、コーヒーのほうがカフェインは多くなります。それは、カップ1杯に対して、コーヒー豆は10gほど使うのに、紅茶の葉は2~3gと少ないからです」(森田さん)
ひと工夫で紅茶のカフェインをカット
カフェインは、夜眠れなくなってしまうといったイメージが強いのですが、森田さんによると、紅茶に含まれるカフェインは、大量に飲んだりしない限り体に影響はないのだそう。コーヒーと比べてもカフェインが少なめという紅茶ですが、コーヒーのように、カフェインを抜いたデカフェもあるので、それを選ぶのも手。
「いつもはそれほどカフェインを気にしていないけれど、今日はほかのものでカフェインをたくさんとったというときに、お茶をデカフェにして調整してみてください。例えば、栄養ドリンクにはカフェインがたくさん含まれているので、デカフェのお茶でバランスをとるというのもいいと思います」(森田さん)
ただ、紅茶にとってカフェインはうまみや風味を与えるものでもあるため、おいしさという点では通常の紅茶より落ちてしまう場合もあるのだとか。
「カフェインを減らしつつ、おいしい紅茶を飲みたいという場合は、紅茶の茶葉だけでデカフェというのではなく、何かと合せて茶葉の量をぐんと減らす方法がおすすめです。例えば、紅茶の茶葉は通常の1/3~1/4程度にして、ハーブやドライフルーツなどを加えて紅茶をいれます。こうすると紅茶とハーブやフルーツのフレーバーが合わさっておいしくなります。細かい茶葉にすると、紅茶の味もしっかりでますよ」(森田さん)
カフェインにはデメリットだけでなく、集中力や運動能力を高めたり、基礎代謝を促進したり、胃酸の分泌を促進し消化・吸収を高めたりといったさまざまな効果も。上手にコントロールしながら、おいしい紅茶を楽しんでみてください。
取材・文/小高希久恵