婦人科医の松村圭子先生(成城松村クリニック院長)は、お気に入りスーパーのチラシチェックが習慣で、栄養バランスを考えながら、おトクに買い物を楽しんでいるのだそう。松村先生に、健康と家計にやさしい食材の買い物術を教えていただきました!
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チラシを見て、主菜に使うたんぱく質の食材から選ぶ
こんにちは。婦人科医の松村圭子です。
私は、スーパーの買い物が大好き! 行きつけのスーパーのアプリをスマホにダウンロードして、チラシが出るタイミングを把握し、ポイントアップデーの日に買い物しています。
「栄養バランス」と「おトクな買い物」を両立させるコツは、チラシをチェックして、主菜に使うたんぱく質の食材から選ぶこと。肉、魚介などに豊富なたんぱく質は、筋肉、皮膚など体の材料になる重要な栄養素です。
肉、魚介は、そのつど買うと価格が高く感じるかもしれませんが、特売のときに買って冷凍保存しておけば節約できます。肉ばかりに偏らないよう、魚介も安いときに買っていろいろな種類を冷凍しておけば、バランスが整います。また、朝食などで手軽なたんぱく源になる、卵、納豆、豆腐もよく購入する食材です。
そして、副菜には、栄養価が高い旬の野菜、緑黄色野菜、食物繊維が豊富なきのこを選びます。旬の野菜は、おいしくて価格も安くなるので、料理にたっぷり使います。
栄養価の高い冷凍カット野菜、魚缶・トマト缶も便利
食品の価格が高騰しているときは、冷凍カット野菜や缶詰が役立ちます。
昨年、野菜の価格が高騰したときは、冷凍カット野菜をよく買いました。冷凍カット野菜は、旬の時期に収穫した野菜を急速冷凍しているので、栄養が保たれています。
また、ツナ缶、さば水煮缶、トマト水煮缶などの缶詰もよく買います。ツナ缶は手軽なたんぱく源になり、さば水煮缶は生のさばよりDHAが豊富。トマト水煮缶はリコピンが多く含まれます。
この前、チラシを見ていたら、ツナ缶の3缶パックが通常より100円ぐらい安くなっていて(笑)。日持ちする食品は、特売のタイミングにまとめて買っておいてもいいですね。
魚介、肉、野菜は売り場で鮮度チェック
魚介、野菜など生鮮食品の売り場に行ったら必ず鮮度をチェック。野菜は産地が近くて新鮮なもののほうがおいしく、栄養価も高くなっています。
肉の場合、売り場の棚の照明で肉の色が鮮やかに見えるようになっているので、トレイを棚から出して色を確認します。切ったばかりの新鮮な肉は暗い赤色で、それから30分ぐらいすると鮮やかな赤色になって、さらに時間が経つと黒っぽい赤色になり、ドリップが出ます。鮮度を見分けるには、30分ほど時間を置いてから再び確認するのがポイント。鮮度の良い肉なら鮮やかな赤色に、悪い肉なら暗い色のままです。これで鮮度のよしあしを判断することができます。
そして、加工食品を選ぶときは、原材料の表示も確認。食品添加物を気にし過ぎることはありませんが、加工食品ばかりに偏らないようにして生鮮食品を中心に選べるといいですね。
高価な食材でなくても、旬の新鮮な食材を買って料理をすれば健康に! いつ買い物に行くとお買い得か、ポイントがアップするか…行きつけのスーパーの特徴をつかむと、自炊生活が楽しくなります。