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不要な脂質を見極める! 気をつけたい3つのポイント
<ポイント1>見逃しがちな動物性油脂にご用心!
「肉の脂身などの動物性の油脂には、飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸は、体内で固まりやすく、脂肪として蓄えられやすいため太りやすくなります。また、見逃しがちなのが、乳製品の脂質。ヨーグルトやチーズ、牛乳なども動物性の油脂なのでとり過ぎには注意を」
<ポイント2>オメガ6系オイルは、基本的に減らす!
「オメガ6系のリノール酸は、コーン油やごま油などの調理油に多く、スナック菓子や外食中心の生活からも取り入れやすいため、過剰摂取が問題視されています。とり過ぎることでアレルギー症状を促進したり、がんのリスクを高めるなどといわれているので、極力減らすようにして。食材では、女性に人気の豆腐や豆乳、くるみなどもオメガ6系が多いので、とり過ぎには気をつけましょう」
<ポイント3>トランス脂肪酸は極力とらない!
「液体のオイルを加工して固体化するときにできるのがトランス脂肪酸。マーガリンやショートニング、それらを含むお菓子やパン類などに多く、揚げ油にも使われます。とり過ぎると心臓病や糖尿病、がんなどリスクを高めると言われ、アメリカでは2018年までの全廃が発表されました。トランス脂肪酸は、過剰摂取しやすいうえに病気のリスクが高いので、できれば“減らす”のではなく、“とらない”くらいの意識でいたほうがよいでしょう」
効果を実感できるオイルの選び方&使い方のコツ
ひとつのオイルに絞って最低でも3か月トライ
「植物オイルを、あれこれ試したいという気持ちもわかりますが、複数のオイルを使うと、何がどう体に機能しているのかわかりにくくなるので、本当に必要なもの1本に絞ってください。また、細胞の生まれ変わりのサイクルは3か月と言われているので、最低でも3か月、理想的には半年間は使い続けて体の様子をみるとよいでしょう」
遮光ボトルに入っていて、絞りたてのものを選ぶ
「ほとんどの植物オイルは、“熱・空気・光に弱い”という性質があり、常に酸化の危険があります。そのため、オイルを購入するときは最低でも遮光ボトルに入ったものを選んで。果肉由来のオイルは、収穫から搾油までの時間が短いものがよいので、ラベルで、『○時間以内に絞っている』『エクストラバージン』『コールドプレス』などと謳っているものを。また、生産者と加工者が同じなら、時短でつくられていることが推測できるのでよい目安になります」
1か月に1本(1人分=100ml)ペースで使い切る
「前述しましたが、オイルは常に酸化と戦っています。一度に大容量のオイルを購入して、長く使い続けるのは酸化のリスクを高めるので禁物。1人分100mlを目安に1か月で使い切るようにするとよいでしょう。値段は安いほうがうれしいものですが、手間がかかっていれば、その分高価にはなります。100mlあたり1000円前後のものを目安に選ぶのがベター」
最初からすべてのルールを守らなきゃダメ!というわけではありません。大切なのは自分に合ったオイルを長くとり続けること。まずは、ひとつひとつできるところからはじめてみて。
取材・文/熊谷理子、渡辺律子<オフィス・エール>