パスタはほかの炭水化物に比べてGI値が低く、余分な脂肪を蓄えにくくする主食。2018年4月、カナダの研究で「パスタは炭水化物でも白米やパンとは違う健康食品であり、食べても太らない」という発表がありました。
ただし、ソース選びにはコツが必要です。
パスタをどのように食べれば楽しくダイエットできるかを紹介したのが、食文化研究家のスギ アカツキさんの『やせるパスタ31皿』です。
今回はこの本から、ダイエット効果を高めるパスタソースと具材のポイントをお伝えしていきます。
Contents 目次
ダイエット効果を高める「やせるソース」
「やせるソース」にはポイントがあります。
まず1つ目は、「オイル」。 パスタ料理に使われるオイルと言えば、「オリーブオイル」 が定番。カロリーを気にして、ノンオイルにしてしまう人がいますが、じつはこれが、大間違い。食用油をパスタと一緒に調理すると、糖質の吸収をゆるやかにしてくれる効果があります。
つまり、パスタをそのまま食べるよりも太りにくい食べ方になります。
でも、もちろん使いすぎはよくないので適量(大さじ1〜2杯程度/1食につき)を必ず守ってください。
ちなみにどのオイルにも同様の効果がありますが、オリーブオイルには心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを下げるといった健康効果もあるので、優先的に活用したいところ。
2つ目のポイントは、「スープスタイル」。
空腹時に温かいスープを飲んだとき、ホッとする幸福感を経験したことがありますよね? 腸を温めると満腹を感じやすくなるのですが、まさにその満足を活用したのがスープパスタです。
お腹が空きにくい「やせる具材」とは?
「やせる具材」については3つのポイントがあります。
まずひとつ目は、「使う具材の量を従来の2倍以上にする」こと。これは満足度アップのための最も簡単な手法です。
パスタ全体のボリュームアップにつながる、さらに噛む回数も増えるため、“お腹いっぱい〜 !”になりやすいんです。
だからといって何を加えてもいいわけではなく、ダイエット効果を高めるために「たんぱく質」と「食物繊維」を重視して食材選びをしましょう。
そこでふたつ目のポイントは、「たんぱく質」の活用。たんぱく質は肉、魚、豆類などに含まれる、筋肉の素となる栄養素。筋肉が増えると基礎代謝や消費カロリーも増えるため、脂肪が燃焼しやすくなります。とくに肉を選ぶ際には、高たんぱく質低脂肪を意識するとよいでしょう。
最後に3つ目のポイントは、「食物繊維」の活用。食物繊維は、前述のオイルと同様に糖質の吸収をゆるやかにする効果があります。食べ順ダイエットや、ト クホ飲料(難消化性デキストリン含有のもの)はこの理論を活用したもの。
食材選びで意識できるポイントは、野菜やきのこ類、海藻類を積極的に使って、おいしいパスタ料理を作ることです。
また、基本として、パスタ(乾麺)を1食70gにするというルールがありますが、上記のことをふまえれば、食べたときの満足度や血糖値の上がり方もコントロールでき、まったく苦ではないはずです。
人間の幸せをカタチ作るうえで重要な「おいしい」と「楽しい」という感情を軽視している限り、ダイエットは本当の意味で成功しないので、ぜひ「楽しむ気持ち」も大切にしてください。
次回からは、太らないパスタレシピもご紹介していきます!
文/庄司真紀
参考書籍
スギ アカツキ著『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)