忙しい毎日で運動不足になりがちに。生活習慣が乱れると食生活も乱れがちに…。そこで今回は、基礎代謝を上げるために必要な知識をコンディショニング・トレーナーの桑原弘樹先生教えていただきました。
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そもそも代謝とは?
お米を食べると、だ液に含まれるアミラーゼという酵素によって、でんぷんはブドウ糖へと変化します。
そこから、体内でさまざまな工程を経て、最終的にブドウ糖からエネルギーへと変化。
そうしてつくられたエネルギーは、私たちが体を動かすことで消費されるわけですが、この一連の流れを代謝といいます。
代謝が高いとは、摂取した栄養素がより効率よく使われる状態のことです。
「人類の歴史を振り返ってみると、少し前の時代までは食料が思うように手に入らず、飢えとの戦いでした。
そのころの名残で、なるべく代謝を落として少しずつエネルギーを使うような仕組みが、私たちのDNAには刻まれているのです。飽食の現代には合っていませんよね」(桑原先生)
では、代謝を上げるためには、どうすればよいのでしょうか?
代謝は3種類ある!
まず覚えておきたいのが、代謝にも種類があるということ。
まず一つ目が、基礎代謝(睡眠時代謝)。これは、何もしていないときの代謝で、全体の6割を占めています。
筋肉量が多いと基礎代謝も高くなり、その分ボディメイクもしやすくなります。
基礎代謝をアップさせるためには筋トレが有効ですが、筋肉はすぐに増えるものではないということをお忘れなく!
基礎代謝を上げるために、なんとなく筋トレを始めるのではなく「1年ぐらいがんばってみよう!」という覚悟を持ってとり組むことが大切です。
「自分の体の変化は、なかなか気づきにくいもの。
1か月ごとに全身の写真を撮っておくのもよし、ウエストなどのサイズを計測して記録しておくのもいいでしょう。
そうして、自分の変化を楽しむことが、長く続けるコツです」
そして2つ目が、生活活動代謝。体を動かすことで上がる代謝です。全体の3割を占めています。
「エスカレーターではなく、階段を使うようにする」といった心がけで、増やすことができます。
特に冬は、夏に比べて体を動かさなくなる季節。家の中でできる簡単なエクササイズを取り入れるなど、意識して体を動かすことが大切です。
そして3つ目が、DIT(食事誘発生熱産生)。これは食事による代謝で、全体の1割を占めています。
短期間でやせたいと思ったら、まず食事制限を行う人が多いと思います。
ですが、実は、食事の量を減らすということは、このDITによる代謝を落としていることに。
だからといって、DITを上げるため、何でも好きなだけ食べても良いということではありません。
ポイントは朝食! 朝ごはんをどれだけ食べられるかということが重要です。
朝は一日のうちで最も代謝が低い状態。きちんと食事をとることで、代謝を上げることができます。
さらに、肉や、魚、豆類など、たんぱく質を多く含む食品をとるようにするとよいでしょう。
ただし、たんぱく質を多く含む食品は脂質も多く含んでいる場合が多いので、注意が必要です。
さらに、肉や魚は調理が必要なため、朝の忙しい時間には避けたいところ。
そこでオススメなのが、プロテイン。
アスリートやボディビルダーが飲むものだと思われがちですが、ボディメイクやダイエットにも効果的なんです!
最近は、飲みやすいものも増えていますので、ぜひ朝食にとり入れてみてはいかがでしょう?
みなさんも、代謝を上げてやせやすい体作りを目指してみませんか?
文/FYTTE編集部