大量に汗をかいて水分不足に陥りやすいこの季節。汗で体重が減るとやせたような気がすることも。また、むくみを気にして、水を飲まないようにしてる人もいるようですが、これは間違い。
「水を5Lなど大量に飲まない限り、不必要な分は尿として排出されます。むくみがあるという人は、水の循環システムのどこかに問題がある可能性が。腎臓や心臓などの機能低下や、塩分のとり過ぎによる体内の浸透圧バランスの変化、浸透圧を調整するたんぱく質不足などが考えられます。腎臓や心臓が悪い人以外は、むしろ水をとることがむくみ解消に有効。体内に滞った水分や老廃物を押し出して、水の循環をよくするには、たくさん水をとってたくさん出すことがいちばんなのです」(土田先生)
水を飲むことの効果がわかったところで、やせやすい体をつくるには、いつ、どのくらい、どんな水を飲めばいいの? そのギモンにお答えします!
Contents 目次
【ギモン1】早くやせたいから、水をガブ飲みしてもOK?
水を一気にガブ飲みするのは大変危険な行為。数回にわけて飲んで
「早くやせたいからといって、水を一気にガブ飲みするのはNG。大量の水を飲み続けると、細胞内に水がたまって水ぶくれ状態になり、脳の中枢に狂いが生じます。水分摂取は排出される分と同量か少し多めを基本に、1日に水でとりたい量は約1.5Lなので、これを数回に分けて飲むのがポイント」(藤田先生)
【ギモン2】ダイエットに効果的なタイミングは?
ダイエットにもっとも効果的なのは食前!
「空腹感は血糖値が下がり、脳の摂食中枢が刺激されることで感じるもの。このとき水を飲むと、胃液が薄められて酸性度が下がり、脳が満腹だと勘違いするので、食前に1杯水を飲むと、過剰な食欲が抑えられます」(藤田先生)
【ギモン3】いつ、どのくらい飲むのがいいの?
温水より冷水のほうがカロリー消費量は増加します
「キンキンに冷えた水は確かに体を冷やしますが、少し冷たいくらいがダイエットには向いています。37℃の温水より22℃の冷水のほうが、体温と同じ温度まで高めるのにエネルギーを要するため、より多くのカロリーを消費するのです」(藤田先生)
【ギモン5】水分吸収率を高める+αのものってある?
アルカリ性の水のほうが吸収率が高いためレモンなどを絞るのもオススメ
「人の体は本来弱アルカリ性なため、アルカリ性の水のほうが吸収率もよくなります。体への負担も少ないため、起床時や就寝前に飲む水は、刺激の少ない弱アルカリ性の軟水がベター。また、レモンやライムなどを絞るのも、吸収率を高めるのに役立ちます」(藤田先生)
【ギモン6】ダイエット効果を高める入浴時の水の飲み方は?
半身浴しながらコップ1杯の水をちびちび飲んで
「水による代謝アップ効果は、体を温めてから飲むとさらに高まります。38~39℃のぬるめのお湯で半身浴しながら、コップ1杯の水をちびちび飲みましょう。汗と一緒に老廃物が流れ出たところに、キレイな水で満たされることで、代謝のよい体に変わります」(藤田先生)
【ギモン7】運動時はどんな水をどれくらいとればいい?
運動前は軟水、運動後には中硬水や炭酸水がおすすめ
「運動前や運動中は、体に負担の少ないアルカリ性の軟水、運動後は、汗と一緒に出たミネラル補給のため中硬水がおすすめ。特に炭酸水は疲労回復に役立ちます。疲労状態が強く脱水症状の疑いがある場合は、水でなくスポーツドリンクに」(藤田先生)
監修/監修/土田 隆(よこはま土田メディカルクリニック)、藤田紘一郎、取材・文/宝田明子