お酒にまつわる晩秋の風物詩といえば、ボジョレー・ヌーボーの解禁日。毎年11月の第3木曜日、フランスのボジョレー地区で生産された新酒が世界中で発売されます。空港やワインバーでのイベントの様子は、ニュースでもおなじみですよね。しかし、季節は食欲の秋。ついつい食べ過ぎ、飲み過ぎが心配になってしまうもの。そこで、赤、白それぞれのワインに含まれる成分とダイエット効果について調べてみました。
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赤ワインのポリフェノールで脂質をブロック!
【ポリフェノール】
ボジョレー・ヌーボーを含む赤ワインには、ポリフェノールが多く含まれていることが知られています。ポリフェノールとは、植物の色素や渋味、苦味を生み出す成分の総称で、抗酸化作用が強いのが特徴です。血液中の悪玉コレステロールが酸化するのを防ぎ、動脈硬化を予防する効果が報告されています。さらに、脂肪の吸収を抑え、中性脂肪が増えるのを抑える働きも。一般的に赤ワインは、脂質やカロリーの高い肉料理との相性が良いとされていますが、これは健やかに食事を楽しむための先人の知恵でもあるのです。
【カリウム】
カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、高血圧を予防する働きがあります。また、利尿作用が高く、新陳代謝を活発にしてくれる効果も。老廃物を体外に出すデトックス作用が期待できます。
便秘やむくみを改善! 白ワインは腸内環境を整える効果アリ
【カリウム】
赤ワイン同様、白ワインにもカリウムは豊富。デトックス効果があるため、むくみの改善も期待できます。
【有機酸】
果実や野菜によって作られる酸の総称で、白ワインにはブドウ由来のリンゴ酸や酒石酸などが含まれています。白ワインを飲んだ時に感じる独特の酸味は、この有機酸によるものといえるでしょう。有機酸には腸内環境を整え、便秘を解消してくれる効果が。正常な便通こそ、最良のデトックスです。また、正常な腸内環境に近づくことで、肌トラブルやアレルギーが改善され、糖尿病やがんをはじめとするさまざまな病気にかかりにくくなる効果が期待できます。
じっくりのんびりワインを楽しむことで大食い予防
ワインは風味を楽しむもので、ビールやチューハイのように、ゴクゴクと一気に飲むアルコールではありません。ゆっくりじっくり飲みながら、おつまみなどをいただきます。じつはこの食事スタイルも、ダイエットには大切なのです。
「お腹がいっぱいだな」という、いわゆる満腹感は、脳にある満腹中枢が刺激されることで感じられます。個人差はあるものの、この満腹スイッチが入るタイミングは、食べはじめから約20分後。ワインを片手にのんびり食事することで、早食いが抑えられ、自然と食事量が減少します。
これまで挙げてきたダイエット効果は、1日につきワイングラスで1~2杯程度の適量を守ってからこそ。飲み過ぎはダイエットどころか、健康を損なう恐れもあります。上手にワインを食生活に取り入れて、美と健康に役立てたいものですね。
文/本間美加子