婦人科医であり、健康食コーディネーターなど食のさまざまな資格を持つ松村圭子先生(成城松村クリニック院長)。忙しくても健康のために自炊を続けるコツは、調理の手間を減らしてくれる「万能調味料」を活用することだそう。今回は、松村先生おすすめの調味料を教えていただきます!
Contents 目次
調理の時短には味つけがラクになる調味料を
こんにちは。婦人科医の松村圭子です。
時間に余裕がない日の食事作りでは、調味料を何種類も準備したり、計量して混ぜ合わせたりするのが手間ですよね。私は忙しいとき、シンプルな調味で1品でき上がる万能調味料を使っています。
最近、ハマッっているのが「オイスターソース」です。オイスターソースを買ったもののあまり使わず、冷蔵庫の奥で化石化させていませんか? それはもったいない!
オイスターソースは塩漬けにした「かき」を発酵させた調味料。これひとつで濃厚なコクとうまみが出るので調味料が少なくて済み、わが家では炒めもの、あえもの、煮ものなどさまざまな料理に使っています。
おすすめの簡単メニューは、ゆでたブロッコリーをオイスターソース、マヨネーズであえた「ブロッコリーのオイマヨあえ」。この前はチンゲン菜が安かったので、「チンゲン菜とたこのオイスターソースあえ」を作りました。
ほかにも、酢のものやピクルスをパパッと作りたいときは、『カンタン酢』(ミツカン)を使っています。調味料はこれひとつだけで、酢に砂糖、塩、だしを混ぜる手間を省けるのでラクです。小口切りのきゅうり、戻したカットわかめに『カンタン酢』をあえるだけで1品でき上がります。
ごま酢、ねぎ塩だれ…万能調味料を作り置き
かけるだけ、あえるだけで1品でき上がる作り置き調味料も時短に活躍します。少ない材料で簡単に作れるのは、次の3つです。
●ごま酢
酢(80ml)に白いりごま(30g)を混ぜ合わせて、ふたをせずに電子レンジ(600W)で30秒加熱するだけ。ゆでたほうれん草にあえて「ほうれん草のごま酢あえ」にしたり、食べやすく切ったきゅうりにあえてピクルス風にしたり。ごまの香ばしさが酢に移り、おいしくいただけます。
お酢には、疲労回復、内臓脂肪の減少などいろいろな健康効果があるので、から積極的にとっています。
●ねぎ塩だれ
みじん切りにした長ねぎ(2本)、塩(小さじ1)、ごま油(大さじ5)を混ぜ合わせます。さけの切り身を電子レンジでチンして加熱し、この「ねぎ塩だれ」をかければ主菜が完成。ほかにも、ソテーした肉にかけたり、トマトなどの野菜にあえたりしてもいいですね。
長ねぎのアリシンには、血液をサラサラにする働きがあります。
●めんつゆ
わが家では「めんつゆ」も作り置きし、煮びたし、うどんのつゆなどに使っています。材料は、だし汁(400ml)、しょうゆ(75ml)、みりん(100ml)を煮立たせるだけでシンプルに。うどんのつゆ、青菜のお浸しなどに使います。
市販品のめんつゆは甘味料で甘みをつけているものがありますが、この自家製めんつゆはみりんのまろやかな甘みを味わえます。
便利でおいしい万能調味料を見つけるのも自炊を無理なく続けるコツのひとつ。素材のうまみ、甘みを活かしてシンプルに調味すると、塩分や糖分を控えられます。
取材・文/松村圭子