野菜の栄養がまるごとギュッと凝縮されている、野菜(ベジタブル)+だし(ブロス)=ベジブロス。
「使うのは、ふだんの調理では捨ててしまう野菜 の皮や種、ヘタ、根、葉、茎など。じつはこれらの部位に、野菜の栄養が最も多く含まれているのです。なかでも皮は、植物の持つ天然の化学物質・フィトケミ カルをたっぷり含有。こうした野菜の切れ端を水で煮込んでこすと、野菜の栄養満点のだしが取れるのです。野菜のうまみが出るので、そのまま飲めば断食中の 水分補給にも◎。具材を入れたスープやみそ汁は、調整期の食事としても活躍します」(タカコ・ ナカムラ先生)
野菜の皮や根、ヘタなど、切れ端部分をコトコト煮込んでつくる野菜だし。抗酸化作用や解毒力など、野菜の持つ栄養パワーを、スープにすることで余すことなく取り入れることができます。
さっそくベジブロスをつくってみましょう!
■材料■
たまねぎの皮、根もと
にんじんの皮、ヘタ
きのこの石づき
長ネギの根もと
セロリの葉、根もと
パセリの茎
パプリカのヘタ、種など6~7種類
Contents 目次
ベジブロスのつくり方
(1)両手いっぱい分でベジブロス約1000ml
野菜の切れ端は、しっかり洗って汚れを落とす。鍋に水を1300ml入れ、野菜の切れ端を両手いっぱい分加える。これが、ベジブロス約1000ml分をつくる目安。
(2)加熱する前に料理酒を加える
(1)を火にかける前に、料理酒を小さじ約1杯入れて、野菜のうまみを引き出す。お酒の分量は、水や野菜の分量に合わせて加減して。
(3)弱火で20~30分ゆっくり煮出す
弱火で20~30分ほどコトコト煮出すのがポイント。強火でグツグツ煮立たせると、野菜が煮崩れてしまうので要注意。アクもフィトケミカルなので、取ってしまわないこと。
(4)火を止めて、ざるでこす
鍋の火を止める。ざるの下にボウルを置いて野菜の切れ端をこしたら、栄養満点の野菜だしの完成!使う野菜によって味も変わるので、いろんな野菜で試してみて。
週末ベジブロス断食のダイエットルール
ベジブロス断食プログラムは、2日間はベジブロスのみ、5日間はふだんの食事にベジブロスのアレンジスープを加えた調整食で行います。
2日間ベジブロスを飲む!
断食中の2日間は、3食ベジブロス+水などの飲み物のみが基本。体のなかをクリアにしながら、野菜のフィトケミカルをチャージ!
調整期の食事は低糖質、低脂質に
断食後は、ごはんはいつもの半量、揚げ物は控えるなど低糖質、低脂質を意識。断食でリセットされた体の正常な機能を維持しやすくなります。
<断食中(土日)>
朝・昼・夜 ベジブロス約200ml
<調整期(月~金)>
朝・昼 ふだんの食事
夜 ふだんの食事にベジブロスアレンジスープをプラス!
アレンジスープは、ベジブロスに野菜、たんぱく質類など好きな具材を加えてつくります。3食のうちどこか1食でOK。
【ポイント1】水やノンカフェインの飲み物など水分をしっかりとる
断食中は食事で水分がとれないので、刺激の少ないノンカフェインのお茶や水を意識して飲むようにしましょう。ベジブロスの他に、1Lは水分を補給するよう心がけて。
【ポイント2】おなかがすいたらプレーンヨーグルトを食べてもOK
プロバイオティクスのプレーンヨーグルトは、腸内細菌のバランスをリセットするのに有効。断食中でも、1回あたり100g 程度、1日3回までなら食べてかまいません。
1週目は空腹に慣れていないので、体がツライと感じるかも。調整期に食べ過ぎてしまうことがあっても、大目に見てOK。2週目をクリアするとラクになるので、体調のトラブルなどがなければ、続けてみましょう。ただし、続けて2週間以上は行わないこと。
ベジブロスを使ったレシピはコチラ!
・レンズ豆と野菜のごろごろスープ
・あさりのミネストローネ
・鶏手羽中のベジブロス参鶏湯(サムゲタン)
野菜の持つ栄養パワーを余すことなく取り入れることができるベジブロス。カンタンなので、ぜひトライを!
監修/タカコ・ナカムラ