日本では、風邪をひくと「おかゆ」や「卵酒」などという自然療法がありますが、北米で具合が悪い時に常に出てくるのが「チキンスープ」。鳥ガラスープで作り、野菜や鶏肉、ヌードルを入れたりすることもありますが、これって単に「体が温まる」「おふくろの味」などという以外にもしっかりとした科学的根拠があるのだそうです。今北米でとても人気のある栄養食「Bone Broth(ボーンブロス)」についてお伝えします。
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骨からとったボーンスープが健康ブームにのってきた!
今、北米で流行っている健康食品は必ずしも最新の食物というわけでは無く、昔からの「知恵」が今になって再ブームということがほとんどで、最近でいえば「コンブチャ(紅茶キノコ)」や「ザワークラウト(発酵食品)」もその一例です。
今回ご紹介するボーンブロスは、単純に言うと「牛や鶏の骨を煮て取ったスープ」のことで、今これが大変なブームです。早速、健康的な食品を提供しているレストラン、Nourish in the Harbourのオーナー、ヘイリーさんにお話をうかがってきました。
なぜ、今またボーンブロスが流行っているのかというと、やはり現代人は以前よりさらに健康に気を遣う人が増えてきたからだと思うとのことでした。
ボーンブロスにはタンパク質が多く含まれ、飲むだけで摂取することができます。また、液体なので消化もしやすいのです。またボーンブロスにはビタミン、ミネラル、ゼラチンそしてコラーゲンも含まれているのでお肌にも効き目があるそうです。
一杯飲めば、体に沁みわたる滋養スープ
ボーンブロスの作り方はシンプルで、鶏または牛をいったんローストし、その後、骨をハーブやスパイス、野菜と共にコトコト煮るだけ。スロークッカー(電気鍋)があるなら低温で24時間ほど煮れば完成です。
できたブロスはもちろんそのまま飲むもよし、料理に使うもよし。Nourishでは、朝のコーヒーの代わりにブロスを一杯飲んで行く人も増えてきているのだとか。
早速、味見させて頂きました。こちらがそのボーンブロス。オーガニックのチキンで作ったものだそうで、表面に浮いているのはパセリオイルとチリオイル。油を加えることで風味を加え、飲みやすくするのだそうです。もちろん何も加えずにそのまま飲んでもOK。コクがありとてもおいしいです。体が一気に温まる感じ。一般的な「スープ」ほど塩気はありませんが、物足りない人は塩を少々加えても良いでしょう。
値段はこのサイズのカップで$4、ラージサイズ(12オンス)で$5.25だそうです。最近ではボーンブロスを冷凍したものも健康食品店などで見かけるので、気軽に買っていく人も増えているようです。日本でも昔ながらの「ガラスープ」、流行るでしょうか!?
写真・文/ホリコミュニケーション、ピアレスゆかり 写真/Lyndsey(Bone Broth)