飲み会続きでついつい暴飲暴食しすぎてしまった…。そんな疲れきった胃には、ぜひともおかゆを取り入れたいもの。おかゆは普通のごはん(白米)よりもカロリーが低く、食べ過ぎ解消にもつながります。ただし、ただのおかゆだと栄養面が心配。そこで、おかゆにピッタリのちょい足し食材&その効果を管理栄養士の金丸絵里加先生に紹介していただきました。
Contents 目次
おかゆのカロリーとその効果は?
1杯分のエネルギー比較
- ごはん(1膳分・150g) 252kcal
- おかゆ(全粥・150g) 107kcall
- おかゆ(五分粥・150g) 54kcall
※全粥は米1に対して水7割でつくるおかゆ。一般的なおかゆのこと。
五分粥は米1に対して水10割でつくるおかゆ。
上記のように、水分でかさが増えて、量が同じでもカロリーが低くなるおかゆ。一般的なおかゆの全粥でも、カロリーはごはんの半分以下。五分粥なら1/5のカロリーとなります。
「夕飯をごはんの代わりにおかゆにすれば、カロリーはグッと抑えることができ、ダイエットにもつながります。ただし、ごはんと同様に主食なので糖質が中心のおかゆだけではたんぱく質がやビタミン類などが不足します。おかゆだけではなく、おかずも組み合わせたり、おかゆにいろいろな具を加えるのが賢い食べ方です」(金丸先生)
ごはんが好き過ぎて、炭水化物抜きダイエットが無理な人ほど、おかゆの効果が期待できるかも。
ただし、おかゆは噛みごたえがないため、噛むことでの満腹中枢が得られ辛いのが難点。アツアツでつくって、ゆっくり食べましょう。体も温まって一石二鳥。
また、おかゆは消化が良いため胃には優しいのですが、消化が良いということは満腹感が長持ちしないということ。うっかり余計な夜食に手を出さないよう、早寝を心がけて!
おかゆのおすすめちょい足し具材
おかゆはお米からつくるのが主流ですが、お米からつくると30〜40分かかります。ごはんに水を足して煮てつくるのもOKですが、一番簡単なのはつくり置きと金丸先生。
「あらかじめ多めにおかゆを米からつくっておいて、フリーザーパックなどで小分けにして冷凍しておくとラクチン。冷凍保存の賞味期限は2週間くらいが目安です」(金丸先生)
このつくり置き冷凍おかゆを使って、ちょい足し食材を混ぜてみましょう。
オススメのおかゆちょい足し食材
大根
おかゆに大根おろしを加えてかき混ぜて、香味野菜をのせます。大根の葉も入れられたらベター。
「大根の葉には、肌に良いビタミンCや、骨を丈夫にするカルシウムが豊富に含まれます。また、大根にはジアスターゼなどの酵素が含まれ、消化を促しますが、熱に弱いので最後に入れて混ぜるのがポイントです」(金丸先生)
同じようにつくれて、違った味わいが楽しめるかぶもおすすめ。
小松菜
小松菜はβカロテン、鉄が豊富で、のどなどの粘膜を保護し、カゼの予防にも役立ちます。鉄は女性に不足しやすい栄養素なので、貧血気味の人には特にオススメ。
「たんぱく質と一緒にとると吸収がアップするので、できあがったおかゆに卵を割り入れてひと混ぜすれば、小松菜卵がゆになって、栄養価が高まります」(金丸先生)
わかめ+じゃこ
わかめには水溶性の食物繊維(アルギン酸)が豊富に含まれ、血圧や血糖の上昇を抑制し、腸にたまった有害物質の排泄を促します。そのほか、ヨウ素というミネラルが含まれ、甲状腺ホルモンの働きを正常に促し、糖や脂質の代謝を高めるので、髪や爪、肌の健康にも役立ちます。さらにじゃこを加えることで、うまみとカルシウムをプラスできます。
ニラ
β―カロテンが豊富に含まれ粘膜保護に。そのほか、ビタミンCやビタミンE、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富の緑黄色野菜。特有のにおいは、アリシンによるもので、ビタミンB1の吸収を高めて代謝を促進して疲労回復効果が得られます。また、血液をサラサラにする効果も。クロロフィルも含まれるので、動脈硬化予防にも役立ちます。
「少し臭みが気になる場合は、エスニックや中華風の味付けにして、あさりなどを加えれば本格的なおかゆが仕上がりますよ」(金丸先生)
胃に優しくてダイエット効果のあるおかゆを上手に取り入れて、元の体を取り戻しましょう。
文/辻めぐみ