書籍でダイエット効果があると紹介され話題になっている「バターコーヒー」。ただ、特別なバターを使う必要があるなど、日々実践するのは少し難しそうです。そこで、管理栄養士の伊達友美先生に、バターコーヒーと同じような効果が期待できる、日常的に飲めるドリンクについて、教えていただきました。
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そもそもバターコーヒーって何?
『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』という本が話題になっています。その中で紹介されている「バターコーヒー」にダイエット効果があるといわれ、注目されていますね。腹持ちが良くて間食が減るとか、オメガ3脂肪酸が含まれるので、体脂肪が減るといわれています。
作り方は、
- コップ1杯のコーヒーを用意する。
- 大さじ1~2杯の無塩グラスフェッドバターを入れる。
- 大さじ1~2杯のココナッツオイルを入れる。
- ミキサーに入れて、20~30秒間混ぜる。
- 泡立った状態でカップへ注いで完成。
ということですが、ミキサーを使ってつくるのは、やや面倒くさいかもしれませんね。
少し前にブームになった「ココナッツオイルコーヒー」に似ていますが、栄養成分的には内容が違います。中鎖脂肪酸が多く代謝されやすいといわれるココナッツオイルを使うのは同じですが、ポイントは「グラスフェッドバター」を加えるところです。グラスフェッドバターとは、牧草をエサとして与えられた牛の乳で作られたバターのこと。元々牛は草食動物なので、草をエサに食べて育つのが自然です。しかし、日本やアメリカなどほとんどの国では、牛には穀物(コーンや小麦)などをエサとして与えて育てています。穀物をエサにして育った牛(グレインフェッド)のミルクには、オメガ3脂肪酸は含まれていないのです。
日本でもはるか昔には、牧草を与えて牛を育てていたので、その牛から絞るミルクには、オメガ3脂肪酸が含まれていたといわれています。ダイエット効果を期待するなら、このオメガ3脂肪酸が重要なポイントですから、グラスフェッドバターでないとダメなのです。でも、かなり高価ですし、お取り寄せするのも大変でしょう。
ちなみにココナッツオイルは、飽和脂肪酸が多く含まれますし、グラスフェッドバターも、飽和脂肪酸は含まれますので、摂り過ぎれば体脂肪の増加につながります。特に乳製品は、日本人にはあまり合わないことも多く、女性の場合にはPMSや生理痛、生理不順など女性ホルモン系の不調につながる場合も多いので、摂り過ぎには注意が必要です。牛乳・チーズ・ヨーグルト・バター・生クリームなどは、たまに心の栄養補給として、ご褒美に食べる程度にするのがよいでしょう。ですからダイエットのためにと、毎日摂るのはあまりオススメできません。
「オイルソイラテ」はバターコーヒーと同効果が期待できる!
そこで、バターコーヒーと同じような効果が期待できる「オイルソイラテ」をご紹介しましょう。作り方はとっても簡単。コーヒー100㏄に豆乳100㏄を加え、そこにエゴマ油大さじ1杯を入れてよく混ぜれば出来上がり。お好みによって、コーヒーと豆乳の割合は変えてください。私は、コーヒー50㏄に豆乳150㏄という割合が気に入っています。ミキサーを使ってよく混ぜれば、クリーミーになってより美味しくなりますし、栄養素の吸収率もよくなるのでオススメです。
豆乳は「無調整豆乳」が理想的ですが、飲みにくいようでしたら「調整豆乳」でもよいでしょう。温かくして飲みたい場合は、豆乳を温めて加えるとよいのですが、その際、電子レンジでの加熱はしないようにしてください。お鍋で温めるか、湯せんしましょう。
オイルもオメガ3脂肪酸を50%以上含む、シソ油、アマニ油などでもよいです。オメガ3脂肪酸は、非常に酸化しやすくデリケートな油です。酸化したオイルほど危険なものはありません。しかし、大豆イソフラボンには、このオメガ3脂肪酸の酸化を効率的に防ぐといわれています。ですからエゴマ油と豆乳の組み合わせは、非常に理想的なのです。
もちろん、大豆イソフラボンは、女性ホルモンをサポートしてくれるので、生理前や生理中の食欲アップやイライラ、むくみ、便秘、頭痛、腰痛などの不調を抑える効果も期待できるでしょう。オメガ3脂肪酸には、炎症を抑える効果があるといわれているので、痛みを軽くするためにも、非常によい組み合わせです。
コーヒーは苦手という方は、紅茶をつかって「オイルソイティー」にしてもよいでしょう。オーガニックの茶葉を選べば、よりヘルシーですね。アンチエイジング効果を期待するなら、ルイボスティーやマテ茶などでつくるのもオススメです。お好みに合わせて色々と試してみるのも楽しいでしょう。