今やゲームの種類はさまざま。家庭の据え置き型の種類は多いですが、ポータブルのゲーム機、スマホなどでも手軽にゲームをプレイできるようになりました。熱中すると、じっと座りっぱなしで、体を動かさずに、健康やダイエットにとっては大問題。子どものやりすぎがよく問題になりますが、じつは、問題になるのは大人のようです。
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スマホなどで身近になるゲーム
スマホを誰もが持つようになって身近になったもののひとつはゲームかもしれません。大人でも、通勤時間や待ち時間など、ちょっとした空き時間を埋めるために、ゲームをしているという人も多いかもしれません。スマホにアプリが入っている人もいるのではないでしょうか。
でも、ゲームは気晴らしならいいですが、ついつい熱くなってしまい、あまりに長く没頭してしまうと、生活を乱す要因に。それで規則正しい生活が崩れてしまったなら、健康やダイエットの面で好ましくはありません。体を動かすことがなくなったり、外出することが減ったりしまう可能性もあるでしょう。
折しも2019年、国際的な健康問題を考える組織である世界保健機関(WHO)が、ゲームに没頭して抜けられなくなる「ゲーム依存症」を単なる生活の問題ではなく、病気として認定したことが話題になりました。ゲームのやりすぎが精神疾患と見なされることもあるというわけです。
そんな問題もはらむゲームですが、このたびドイツ、ヴュルツブルク大学の研究グループが調べたのがゲームと体重との関係でした。ダイエットにどれくらい影響があるかを分析しているのです。
ゲームにのめり込むと抜けられない?
研究グループは、これまでにゲームと体重との関係については十分に検証が進んでいないとしてあらためてその関係を調べることにしたそう。これまでの世界で行われてきた関連の研究を見直し、20の研究を抽出しました。これらの研究について、対象となったのは合わせて3万8000人のデータを分析しました。
ここからわかったのはゲームを行うとやっぱり太るということ。しかも太ってしまうのは、大人だけということ。意外かもしれませんが、ゲームに熱中すると体重が増えるのは、子どもには関係はないという結果でした。
研究グループは、大人になるほど、太ってくるほどに、加速するようにゲームにのめり込みやすくなるのに対し、若い年齢だと、必ずしもゲームばかりにのめりこまず、体を動かす別の活動をやる人も多いとのこと。ゲームをすることで、運動の時間が減ることがいずれにせよ問題のよう。ゲームをきっかけにジャンクフードを食べたり、睡眠不足になったりすることも問題になるようです。
もしもゲームにはまっていて、運動から遠ざかっていたり、食事が乱れていたりすると思った人は、気をつけたいところです。
<参考文献>
Marker C et al. Exploring the myth of the chubby gamer: A meta-analysis of studies on sedentary video gaming and body mass. Social Science & Medicine Available online 9 June 2019 In Press.
https://doi.org/10.1016/j.socscimed.2019.05.030
Do video games drive obesity?
https://www.sciencedaily.com/releases/2019/06/190617110522.htm