「おかゆ」というと、どんなイメージがあるでしょう。体調がすぐれないときに食べるもの、地味、質素…そんな印象をもっている人が多いかもしれません。でも今、“映えるおかゆ”とも呼ばれる「Congee(コンジー)」が、ヘルシームードの高まるニューヨークなどで注目を集めているのを知っていますか? ダイエットフード・ヘルシーフードとして、次なるブームを巻き起こす予感のコンジーとは、一体どんな食べものなのか、どんな効果があるのか、そして、初心者向けのお手軽レシピをご紹介します。
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ニューヨークでブーム! 今年は映えるおかゆ「コンジー」が流行る?
ひと言で言うならば、コンジーとは植物性ミルクを使ったおかゆのこと。野菜・果物・豆類など、植物性の食品を中心とした食生活が世界的に注目を集める中、ニューヨークなどでブームとなり、日本でも流行の兆しを見せている注目のフードアイテムです。ココナッツミルクや豆乳などで雑穀や玄米を煮込み、ナッツやフルーツなどをトッピングしたデザート感覚のものから、スパイスやハーブを使ったものなどバリエーションが豊富で、日本古来のおかゆとは一味も二味も違いますが、消化がよく、体にやさしい食べものである点は共通しています。
また、コンジーは、ヘルシーフードとしての人気はもちろんのこと、トッピングやアレンジを自在に楽しめることから、カラフルで映えるフードとして人気の側面も。近い将来、日本でもおかゆが「映えフード」としてSNSのフィードを彩る日が訪れるかもしれません。
満腹感たっぷりで飽きにくいのが魅力! コンジーはダイエットにも最適
植物性の食材で作ることを基本としたコンジーは、低カロリー・低糖質なことから、ダイエットフードとしても最適です。夏本番が近づき、ダイエットに励む人が増える季節に先駆け、株式会社ネオマーケティングが全国に住む20〜59歳のダイエット経験がある女性400名を対象に実施した「ダイエット」に関する調査によると、経験者が思うダイエット成功のコツとして、「続けること」が最も多く(64.4%)、次いで「手軽にできること(62.9%)」、「ハード過ぎないこと(50.0%)」という結果に。無理なくコツコツと継続できる方法を選ぶことがダイエット成功のカギといえそうです。
また、これまでに行ったことのあるダイエットとして最も回答が多かったのは「食事制限(76.8%)」であり、食事制限ダイエットをする際に、無理なく継続してできそうなものとして、24.5%の女性が「おかゆダイエット」と回答しています。食べたときに満腹感を得やすく、体を温めることで代謝アップも期待できるのが魅力のおかゆ。ベーシックな食べものであるがゆえにアレンジがしやすく、豊富なレパートリーで飽きがこないのも、継続が成功の秘訣であるダイエットに適しているといえます。なじみ深い日本のおかゆとコンジーを組み合わせてローテーションすれば、いっそう飽きることなく「おかゆダイエット」に成功できそう。
家にあるもの、コンビニアイテムで作れる! 超お手軽コンジー
ダイエットフードとして最適なうえに、おしゃれで、ブームの予感が漂うコンジーですが、日本で取り扱いのある店舗は未だ少ないのが現状。ならば、自分で作ってしまえばいいのですが、ココナッツミルクやハーブなどを使った本格的なコンジーは、材料を買い揃えなければいけなかったり、味の予想がつかなかったり、少しハードルが高く感じてしまう方もいるかもしれません。そんな方に、まずトライしてみてほしいのは、自宅にある食材やコンビニで買えるアイテムだけで、あっという間に作れる、初心者向けのコンジー。ココナッツミルクよりも日本人になじみの深い豆乳と身近な食材、調味料を使うことで、親しみやすい味わいに仕上げることができます。
【鮭とほうれん草のコンジー 】
<材料 1人分>
レトルトのおかゆ…250g
豆乳…100ml
鮭フレーク…適量
ほうれん草…適量
鶏がらスープの素…適量
塩こしょう…少々
今回は、手軽さを追求するべく、コンビニなどでも売っている、味の素の「白がゆ」を使用しました。すでにおかゆとして完成しているので、火にかけた豆乳で温めながら、好みの具材を好きなだけ加えて、鶏ガラスープの素と塩こしょうで味を整えるだけで完成! 具材は鶏肉、卵、チーズなどもよく合うほか、冷蔵庫に余っている野菜や薬味を加えてもOK。鮭フレークと冷凍のカットほうれん草を使えば、包丁を使うこともなく、およそ5分という短時間で作ることができます。もちろん、白米からも作れますが、その時はまず200〜300mlの水でおかゆにして、豆乳の量も増やすのがベター。
なんとなく体調がすぐれないときや海外旅行時の朝食など、非日常のシーンで食べることが多かったおかゆ。改めて食べてみると、そのやさしい味わいが心と体にじんわりと沁みわたり、日常的にとり入れてみたくなるはず。ダイエット効果も期待できるので、たんぱく質不足にならないよう、体調に合わせて肉や魚、卵やチーズなどを加えたアレンジをしてみるのもよし、ココナッツミルクと玄米や雑穀のみでヴィーガンにトライしてみるもよし、フルーツやグラノーラで鮮やかに彩って映えを狙ってみるもよし。あなたも自分色のコンジーライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。
writer/野田美香