「糖質はオフしたい! でも、たんぱく質はしっかりとって、キレイに痩せたい!」と考えるダイエッターが増えてきました。コンビニでサラダチキンが大ヒットしたのも、こうした意識の高まりが要因の1つ。そこで、代謝を上げてやせ体質に導く、低脂質で低糖質、高たんぱく質な夕食レシピを、管理栄養士の金丸絵里加先生が教えてくれました。
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肉や魚を使った主菜で、筋肉のもととなるたんぱく質を補給!
夜遅くに白飯を食べると太りそうだから、夕食は食べない、もしくは野菜サラダだけ。そんな食生活を続けていると、一時的に体重は落ちるかもしれません。しかし、食べないダイエットは、リバウンドのもと。食べながらキレイに痩せるために、どんな夕食をとればいいのでしょう?
「糖質も脂質もとり過ぎるのはNGですが、体には必要な栄養です。1日の活動がスタートする朝に、きちんととるのが理想。できる限りバランスのいい朝食を心がけてください。
一方の夕食は、糖質や脂質をなるべくセーブしながら、必要な栄養を補給できるメニューがベター。とくに意識してとりたいのが、たんぱく質です。筋肉を作るもととなり、代謝アップにつながるダイエットにマストな栄養ですし、美肌作りにも欠かせません。健康的なキレイを目指すなら、たんぱく質をしっかりとることが大切です」(金丸先生)
ヘルシーな部位選びと調理法で、余分な脂質、糖質をカット
夕食でたんぱく質をとるのが、ダイエットにいい理由を教えてください。
「夕食に限らず3食すべてでたんぱく質をとるのがベストです。ただし、夕食でたんぱく質を多く含む肉や魚の主菜をしっかり食べて、主食となるごはんなどの炭水化物を減らすスタイルは、ダイエットにとても有効。“夜だから食べない”のではなく、“夜でも食べていい”低脂質、低糖質で高たんぱく質なメニューを選ぶことが大切です。
例えば、肉料理は脂っこいイメージがありますが、牛肉や豚肉の赤身、鶏肉のむね、ささみなど脂身の少ない部位を使い、調理法を工夫することで、脂質はグッと減らせます。魚も、良質なたんぱく質源。とくにアジやイワシ、サンマ、ブリなどの青魚は、血液サラサラ効果などが期待できるオメガ3脂肪酸の一種・DHAやEPAを豊富に含んでいます。週に1~2回は食べたい食材ですね」(金丸先生)
夕食のとり方で他に気をつけるポイントはありますか?
「糖質オフにこだわり過ぎないこと。夜遅い時間でなければ、軽く盛ったごはん一膳や、小さめのおにぎりを主菜にプラスすると、満腹感や満足感が高まります。今回紹介するレシピはお酒のアテとしてもおすすめですが、晩酌する場合は、ビールなどは避け、糖質の少ない焼酎やハイボールなどを選ぶようにしましょう」
低脂質・低糖質・高たんぱく質レシピ
ブリのゆずこしょう焼き
材料(2人分)
ブリ(切り身)……2切れ
しし唐辛子……6本
大根おろし……適宜
<A>
しょうゆ・みりん……各小さじ2
ゆずこしょう……小さじ1
- ブリはキッチンペーパーに挟んで、余分な水けを取っておく。
- バットにAを入れてよく混ぜ、①を入れて10分ほど漬ける。しし唐辛子は包丁で切れ目を入れる。
- 魚焼きグリルに汁気をきったブリをのせて5分ほど焼き(片面焼きの場合はここで裏に返す)、バットに残った漬けダレをブリにぬる。空いたところにしし唐辛子をのせて、さらに中火で3~4分焼く。
- 器に盛り、好みで大根おろしを添える。
★POINT★
ブリはDHAやEPAを豊富に含む青魚の代表。さらに、糖質や脂質の代謝を促すビタミンB群も含んでいます。照り焼きや煮付けなどいろんな調理法を取り入れて、夕食メニューの定番食材にしてみましょう。
蒸し鶏のエスニックサラダ
材料(2人分)
鶏むね肉……1枚(240g)
塩……小さじ1/3
酒……大さじ1
もやし……1/2袋(120g)
きゅうり……1本
トマト……1/2個
シャンツァイ……適量
<A>
おろしにんにく……小さじ1
しょうが(みじん切り)……1/2かけ
ナンプラー・レモン汁……各小さじ2
オイスターソース・しょうゆ……各小さじ1
砂糖……少々(あれば、スイートチリソース……小さじ1)
- 鶏肉に塩をよくもみ込んで鍋に入れ、かぶるくらいまで水を注ぐ。酒を加えて中火にかけ、煮立ったら弱火にしてフタをし、約5~6分ゆでて火を止め、そのまま冷ます。
- もやしはさっとゆでて水けをきり、きゅうりは斜め薄切り、トマトは薄い輪切り、シャンツァイはざく切りにする。Aの材料をよく混ぜておく。
- ①の鶏肉の汁けをきって、食べやすい大きさに切る。②の野菜とともに器に盛り合わせたら、Aのソースを添える。
★POINT★
低脂質・高たんぱく質の鶏むね肉を、人気のサラダチキン風に茹でました。ナンプラーを使った甘辛ソースにからめることで、パサつきを押えて食べやすくなります。もやしやきゅうりなどの野菜でカサ増しすれば、満足感もアップ。
撮影/小澤晶子 スタイリング/井口美穂 取材・文/田所佐月