よく耳にする"グルテンフリー"。ですが、いったいグルテンとは何?という人もいると思います。このグルテンを意識せずとりすぎると、体にさまざまな不調が起こることも。ここでは『和食の食べ方を知れば、女性はもっと美しくなれる』の著者、エリカ・アンギャルさんに"グルテンフリー"とグルテンのとりすぎで起こる"グルテン過敏症"について伺いました。
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プロスポーツ選手もおすすめ! グルテンフリーとは?
私は以前から“グルテンフリー”を推奨しています。最近、プロテニス選手のノバク・ジョコビッチ氏が自身の著書で、グルテンフリーを実践したら劇的にパフォーマンスが上がったと紹介したことから、この方法は日本でも広く知られるようになりました。
グルテンとは、小麦や大豆、ライ麦などに含まれるたんぱく質のことで、グルテンフリーとはこれらが含まれる食品を抜く食事法です。
グルテンはパンのふわふわ感を出したり、麺類のコシを強くしたりする働きがあるので、おいしさのカギとなる成分です。
しかしながら、グルテンは過剰に摂取すると、小腸の炎症を引き起こすことがあります。
小腸が炎症を起こすと、便秘や下痢、肥満、生理不順、月経前症候群(PMS)、肌荒れ、イライラ、無気力、慢性疲労などさまざまな不調の原因にもなるのです。
このようなグルテンが原因で不調が起こることを「グルテン過敏症」と言います。日本には少ないようですが、海外ではグルテン過敏症に悩む人は少なくありません。
そういう私も、25歳のときにグルテンが原因の自己免疫疾患や慢性疲労に陥りました。
その頃の私は、栄養学を勉強していたとはいえ、小麦製品を頻繁にとる食生活を送っていました。
あるときグルテン過敏症だとわかり、パンやパスタなどの小麦製品をカットするようにしたところ、徐々に症状が改善。
1年後にはすっかりよくなって、慢性疲労や腰痛、ニキビまでキレイに治ってしまいました。
朝の目覚めもよくなり、仕事への集中力も高まるなどいいことずくめでした。
あなたは大丈夫? その症状“グルテン過敏症”かも…!
このようにグルテンは、体にさまざまな悪さをしますが、和食をとっていれば自然とグルテンフリーが実践できます。
しかし、現代の日本人の食生活はどんどん変わってきていて、パンやパスタなど、小麦製品をとることが格段に増加。
グルテンには、麻薬のような強い中毒性があることも研究によりわかっています。
グリアジンという小麦だけに含まれるたんぱく質は食欲を刺激するうえ、食後に高揚感を呼び起こし、もっともっと小麦製品を食べたくなってしまうのです。これは、全粒小麦でも同じです。
すでに、このような小麦中毒に陥っている人も多いのではないでしょうか。これから日本でもグルテン過敏症の人は、増えていくと考えられます。
・がんばってダイエットをしているのに全然効果が出ない。
・原因不明の肌荒れで薬を使用しても思うように改善しない。
・便秘や下痢を繰り返す。PMSや生理痛がひどくて毎月憂うつ。
・病院に行くほどではないけれど、毎日疲れが取れない。
こんな悩みを抱えている人は、グルテン過敏症を疑ってみてください。
そして、試しに2週間、小麦製品を抜いてみてください。
症状が少しでも改善したら、あなたはグルテン過敏症かもしれません。グルテンを2週間カットすれば何らかの変化を感じる人は多いと思います。
だからといって、パンやパスタを絶対に食べてはいけないわけではありません。
なるべく主食をごはんに変える。そして、小麦製品をとる機会を意識的に減らすだけでも症状は緩和されると思います。
ごはん中心の和食でグルテンフリーに
パンやパスタだけでなく、うどん、ピザ、餃子の皮、ケーキ、クッキー、揚げ物の衣、カレールーなどにも小麦は含まれているので要注意です。
市販のパンや、クッキーなどのお菓子には、グルテンだけでなく心臓病や肥満などを招くトランス脂肪酸が含まれていることも多いので、その面からも小麦製品は控えめにしたいものです。
小麦は多くのアレルギーの原因になりますが、お米はアレルギーをほとんど起こしません。
精製されていても、米粉のパンなら小麦粉のパンより健康に害を及ぼしにくいので、どうしても食べたいならグルテン不使用の100%玄米パンや米粉パンを選びましょう。
キレイと健康のためにはグルテンフリーを心がけて、ごはん中心の和食にするのが理想的です。
エリカ・アンギャルさんの食べ方提案について、もっと詳しく知りたい人は!
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