「やせたい!」「ダイエットしよう」という気持ちはあるのに、なかなかやせられない…。そんな悩みを抱えている人も多いのでは。そこで今回は、ダイエット中にザセツしない秘訣と太らない体になる生活習慣を、パーソナルトレーナーの日高靖夫先生に教えてもらいました。
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■ダイエットを成功させるには、目的&目標設定を明確に!
ダイエットが続かない人には、共通する特徴があると日高先生。どんな特徴なのでしょう?
「ダイエットの目的と目標設定が、曖昧な人が多い傾向にありますね。目的とは『なんのためにダイエットするのか』という、ダイエットのゴール地点。目的を設定する際には、ダイエットに成功したあと、自分はどうなりたいか、なにをしたいか、ということまで具体的に考えることが大切です。そのイメージがリアルであればあるほど、目的を達成しやすくなります」(日高先生)
では、もうひとつの目標設定はどのように考えると有効でしょう?
「目標設定のポイントは、ダイエットの期間や、減量後の体重を数値化することです。
例えば、『10月1日までに、体重を2kg落として、50.0kgにする』というように。ダイエットの期間を日にちまで限定すること。そして、目標体重を小数点第1位まで明確することが大事。というのも、50.1kgと50.9kgでは、800gという大きな差があります。また、人のモチベーションは2か月でピークを迎えるといわれるので、2か月後に達成し得る体重を目標に設定すると、モチベーションをキープしやすく、目標をクリアしやすくなります」(日高先生)
「とにかく、やせたい!」と衝動的に始めるダイエットは、ザセツにつながりやすくてリスキーです。ダイエットを始める前に、まずは自分自身と向き合い、目的と目標をしっかり考えることがダイエット成功のカギといえます。
■やせ体質へと導く生活習慣
太らない体をキープするには、生活習慣を工夫することも大切。日高先生がオススメする、やせ体質になる3つの生活習慣をご紹介します。
●体重を測るのは、朝だけ
「私たちの体重は、1日の中で最低でも2kg変動すると言われています。運動直後に体重を測って減量できたと思っても、そのあと食事をして再度測定したら増えていた、というように。不規則に行う体重測定は、あまり意味がありません。現状の体重を正確に把握するには、常に同じ条件で測定することが重要。そのベストタイミングが、朝起きてトレイに行った直後です。毎朝このタイミングで測定すると体重を管理しやすいんです。体重が増えたとしても、『昨日は夕飯を食べ過ぎたから…』と原因がわかって調整しやすく、太りにくい体を維持できるようになります」(日高先生)
●良質な睡眠でデトックス効果UP!
「太らない体をキープするには、睡眠も大事な要素。成長ホルモンによる新陳代謝が最も活発に行われる時間帯は、美のゴールデンタイムといわれる22時から深夜2時』。この間に眠りにつき、6〜7.5時間の睡眠時間を確保すると、翌朝の排泄がスムーズになり、老廃物をためないデトックス力のある体になれます。また、睡眠をきちんととることでストレス解消になり、暴飲暴食を予防。太らない体作りをサポートします」(日高先生)
●入浴で体を温めて活力を養い、やせやすい体に
「夜寝る前の入浴も、毎日の習慣に。おすすめは38〜42℃のお湯に、心臓より下のみぞおちの辺りまで浸かる半身浴です。内臓を温めることで睡眠中に腸の働きが活発になり、便秘を予防します。夏場は10分以上、冬場は15分以上湯船に浸かるといいですよ。
入浴中は、『今日も1日がんばったね』と自分に声をかけてあげることもポイント。体や心の緊張がほぐれ、自分を大切にしようと思えるようになり、自分の体への関心が高まります。そうして入浴後30〜60分すると、徐々に体温が下がり、心地よい眠りへ。熟睡したあと、朝を迎えると体に活力がみなぎって代謝がUP。やせやすい体になれますよ」(日高先生)
忙しい毎日の中で、自分を大切に思う気持ちが、体を内から整え、太りにくい体を作ることにつながるようです。まずは、できることから、習慣にしてみてはいかがでしょう。
取材・文/野口美奈子