糖質オフダイエットが引き続き注目されています。糖質の低い食材やメニューを選ぶことがダイエット成功の鍵ですが、ヘルシー食材と思っていても、実は糖質が高いものもあるので注意が必要です。そこで、管理栄養士の大越郷子先生に、食べ方に気をつけたい食材についてお話をうかがいました。
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ヘルシー食材の春雨、はんぺん、ナッツ。 糖質制限中に食べてOK?
食材1 春雨
ヘルシーなイメージのある春雨。低カロリーな春雨スープで小腹を満たすというダイエッターも多いようです。
「春雨は、原料がじゃがいもや緑豆などのでんぷんなので、じつは高糖質な食材です。小袋タイプで売られているものが多いですが、普通春雨1袋(40g)で140kcal、糖質量は34.2gと高いので、糖質制限中は避けるのが得策です」(大越先生)
ちなみに、豆類についても触れると、大豆は低糖質ですが、それ以外の豆(そら豆やいんげん豆、あずき、グリンピースなど)は糖質が高めなので、ヘルシーだと思って食べすぎると糖質過多になってしまいます。
食材2 はんぺん
次に、ふわふわとボリューム感があり、低カロリーなはんぺんの糖質量をチェック。
「はんぺん1枚(100g)で94kcalですが、糖質量は11.4gと高め。練り製品は魚のすり身でつくりますが、つなぎや調味料などの隠れ糖質が含まれているので、食べる量は控えめに」(大越先生)
良質なたんぱく源で、ダイエットにもよさそうに見える練り製品ですが、糖質オフ生活中は食べ方に気をつけるのが賢明です。ふだん食べることの多い練り製品の糖質量を頭に入れておきましょう。
*おもな練り製品の糖質量とカロリー(100gあたり)
- かにかま 糖質量9.2g 90kcal
- かまぼこ 糖質量9.7g 95kcal
- はんぺん 糖質量11.4g 94kcal
- 魚肉ソーセージ 糖質量12.6g 161kcal
- 焼きちくわ 糖質量13.5g 121kcal
- さつま揚げ 糖質量13.9g 139kcal
食材3 ナッツ
糖質制限中に気をつけたい食材の3つめはナッツ類。
ナッツは、ビタミン・ミネラル、食物繊維、体にいい不飽和脂肪酸が豊富で、カロリーや脂質は高めでも糖質オフダイエットには向いているように思われますが…?
「ナッツの中では、くるみが低糖質。アーモンドはくるみの約2.5倍、じつは豆類のピーナッツは約3倍、フライドカシューナッツは5倍近くも高糖質なので、種類を選んで食べることが大切です。おつまみで食べるような、味つけされていたり、揚げてあったりするものはカロリーや塩分などが高くなるので、食塩や油を使っていない素焼きのものを選び、1日20gくらいを目安に食べるようにしましょう」(大越先生)
以下の、おもなナッツ類の糖質量をチェックして糖質オフダイエットにぜひ役立ててください。
*おもなナッツ類の糖質量とカロリー(100gあたり)
- くるみ(いり) 糖質量4.2g 674kcal
- ごま(いり) 糖質量5.9g 599kcal
- マカダミアナッツ(いり・味つけ) 糖質量6.0g 720kcal
- アーモンド(乾) 糖質量10.8g 587kcal
- ピスタチオ(いり・味つけ) 糖質量11.7g 615kcal
- ピーナッツ(小粒・いり) 糖質量12.4g 585kcal
- カシューナッツ(フライ・味つけ) 糖質量20.0g 576kcal
最後に、糖質制限中の野菜のとり方についてもうかがいました。
低カロリーで食物繊維も多く、ダイエット中には積極的に食べたい野菜にも、糖質が多く含まれるものもあります。
「いも類や根菜類、かぼちゃ、コーンは糖質が高いので、ご飯などの主食と同じ炭水化物と心得て食べすぎないようにしましょう。ミニトマト、にんじん、赤ピーマンなど、赤や黄色の緑黄色野菜や、玉ねぎなどの甘味のある野菜は糖質が高めです。とはいえ、野菜には体にいい栄養成分も豊富なので、少量を食べる分にはOKです。
低糖質な野菜としては、小松菜、ほうれん草、水菜などの青菜や大豆もやしなどが代表格です。そのほか、きのこ類やアボカドも糖質が低く、ダイエット中におすすめですよ」(大越先生)
取材・文/鹿野育子